出版社 : いそっぷ社
短編小説の名手といわれるO・ヘンリーの「最後の一葉」と並び称される傑作。 ニューヨークの片隅でひっそりと暮らす若い夫婦。手元にあるのは、わずか1ドル87セント。妻のデラは愛する夫へのクリスマス・プレゼントに何を送ったらいいのか、考えあぐねていた。そこで彼女が意を決してとった行動とは……。 クリスマス・プレゼントという素晴らしい習慣の始まりは、東方の三人の賢者が飼い葉桶の中で眠るキリストに贈り物を運んできたことに由来するという。お互いを思いやる気持ちが空回りして思わぬ結果を招いてしまった二人の行動は、果たして〈賢者の贈り物〉にふさわしくなかったのだろうか。 グリーナウェイ賞に2度輝いている絵本作家L.J.リンチが「初めてニューヨークを訪れ、O・ヘンリーの時代からほとんど変わっていない街並みを見て以来、ずっと描きたいと思っていた」という作品。全編に描きこまれた水彩画で、名作の魅力をじっくりと味わってみてください。
イギリスの作家、ジョージ・オーウェルが1945年に発表した小説。人間から搾取されてきた農場の動物たちが一斉蜂起して「動物主義」の旗のもと、誰もが平等な社会を築こうとする。飛び抜けた知識をもつ豚たちが自然と指導者の地位につき、働いただけの成果を与えられる動物たちは幸せな毎日を送っていた。しかし指導者の豚の間で権力争いが始まり、やがて一頭の豚が権力を一手に掌握する。彼は反逆を企てた者たちを処刑するなど恐怖政治を敷くようになり、あろうことか人間との接近を図るまでになるーー。『1984』で知られるオーウェルの寓意に溢れた小説を遺族が公認する形で初のカラー漫画化。〈平等な社会〉はなぜ独裁を許したのか、そして圧政を強いる権力に立ち向かうには何が必要なのか。「ソ連批判の書」という側面にとどまらない、さまざまな教訓に満ちた作品になっています。
「ときめきのない道中なんです」その一言から始まった二人の物語は188日間つづいた…。みゆきやユーミン、明菜が街に流れていた80年代初頭。ぼくは医学部の4年生、彼女は1年目の研修医。現役の医師が匿名で描く、秘められた恋の顛末!!