出版社 : インスクリプト
猛り狂った、途方もない生、そして死者たち、そして蝿。溢れでる声と言葉が交錯するめくるめく小説世界。救いのない貧困、安らぎのない家族…、バティスタ独裁政権末期、カストロの武装蜂起を時代背景に、思春期をおくる青年フォルトゥナートの生の苦難と魂の叫びを描いて、『夜明け前のセレスティーノ』に続く、ライフワーク第二作。
彗星の一撃によって宇宙に攫われた一行がパラレルワールドで展開する、奇想天外な太陽系ロビンソン漂流記。SFの出発点と目され、“驚異の旅”の転換点を刻する大作、初の完訳。
地球が回りつづけねばならぬのなら未来は貴方がたが決めるのよ。生きるためなら他人となるも厭わぬ、そんな人生の許された時代に大西洋を往還する者たちの運命。スーザン・ソンタグ絶賛のデビュー作『都会のヴードゥ』から16年、ブエノス・アイレスの映画作家が還暦からの新生を遂げた奇跡の短編集。
人類未踏の北極点を目指す狂熱の冒険行。屹立する氷山、酷寒の氷原、友愛と叛乱…、ヴェルヌのすべてはここから始まった!“驚異の旅”の真の出発点となった大長篇が初めてその全貌を現す、待望の新訳・完訳。
遂に姿を現すマルティニック・サーガの核心部。奴隷船でカリブ海・マルティニック島に運ばれたアフリカ黒人の、対立し混じりあう二つの家系を軸に、六代にわたる年代記が描くアフロ=クレオールの歴史。記憶を創造し、歴史を奪い返す想像力の冒険。
かたや美しきヴォーカロイド、かたや怖るべき透明人間ストーカー。東欧を舞台に、不在の女性への狂恋が奔騰するヴェルヌの最も21世紀的小説二篇。
北インドの大自然を行く鋼鉄の象。冒険の旅は、大反乱の傷痕深い怨念の復讐劇へと姿を変える。血の糸で引き合う宿敵同士の運命やいかに…。『八十日間』のインドの謎、ついに解かれる!必読の傑作。