出版社 : ステキブックス
不意に訪ねた姉のアパートは、部屋の窓に目張りがされリビングの真ん中には七輪が置かれていた。姉はしどろもどろで言い繕うが、それは明らかに練炭自殺の準備であり、敦はそれを意図せず未然に防いだのだ。よく見ると自慢の美貌はくすみ自信に満ち溢れた生気は消え失せ、敦の知らない姉がそこにいた。姉は会社の上司からパワハラを受け、追い詰められていたのだった。--「第三回ステキブンゲイ大賞」審査員特別賞受賞作である表題作に加え、まるで仕方なく生きているかのように淡々と日常を過ごしていた男の前に、突然かつての想い人の娘が現れたことで起きた顛末を描いた書き下ろし作「どんどんキミに似ていく」を収録したデビュー作品集。 「姉が壊れた。」 「どんどんキミに似ていく」
作家志望の青年・卓也が、尊敬する幻想文学の巨匠の家で出会った美少女・幸子。彼女の家庭教師として深い森の奥にある屋敷へと通うようになった卓也は、そこで作家へのチャンスを手にし、引き換えのように不穏に苛まれはじめる。やがてそれは、封印された記憶を呼び覚ましー「幸福」の形を問う、超自然的ホラー。第二回ステキブンゲイ大賞準大賞受賞作。
初恋も、哀しみも、温もりも。10年以上の同じ時間を生きて君とぜんぶ味わった。 ベネチア国際映画祭正式招待の映画監督、作道雄による若者の心を突き刺す青春小説。往復書簡式小説の金字塔、誕生。 手紙や文集などから構成される往復書簡式の小説。受験や就職など生活環境の変化、また東日本大震災やコロナ禍に翻弄されながらも、恋を育んでいく男女の青春を繊細に描いた感動作。企画・監修・執筆を、第79回ベネチア国際映画祭に正式招待された、映画監督で脚本家の作道雄が担当。もとは小説投稿サイト「ステキブンゲイ」でリレー小説として始まった企画。一般の小説投稿者をはじめ、小説家の中村航やいぬじゅん、俳優の中村優一などのゲスト執筆陣など、執筆者100人がひとつの物語を繋いだ。今回、作道雄と、共同執筆の伊吹一による大幅な加筆を経て、待望の書籍化。装幀は、Mr.ChildrenのMVを手掛ける半崎信朗が担当した。
「わが家の出来事」を描くコミックエッセイ作家の相田洋子。特に幼い三兄妹によるほのぼのエピソードや巻き起こすプチトラブルが好評を博し、長く続くシリーズとして人気を集めている。そんな洋子のもとに、シリーズ最新巻の制作決定とともに届いたドラマ化のオファーが、平和そのものに思えていた家族の中に波風を立てるとは!描かれるキャラクターの年齢から大きく離れ、すでに微妙なお年頃となった兄妹たち。とりわけ兄妹の真ん中、反抗期真っ最中の長女・桃果にはなんだか特大のわだかまりがあるようで…?たとえ家族といえども、本当の気持ちは口にしなくちゃわからない!「第一回ステキブンゲイ大賞」優秀賞を受賞した、ちょっぴりビターなホームコメディ。
第一回ステキブンゲイ大賞優秀賞受賞作!漫画・舞台化決定!!「暇人」アプリでアルバイトを始めたタカメの成長と、優しい人々を描いた、大きな希望とちょっぴりの切なさが交差するステキな物語。
お笑いの頂点を目指す女子高生トリオ阪本やよい、高橋よもぎ、細野ゆず。彼女たちが出会うまでの笑いと涙の青春ガールズストーリー。
コントから小説へ、舞台から原稿用紙へ。キングオブコント2008、2015、2018、2020年決勝進出。小説家・中村航が選んだ「小説を書いたら面白そうな芸人」第1位。異才・ギース高佐の衝撃的小説デビュー作!
これは、現代のミュージシャンが綴る魂の叫び。ピアノロックバンド「WEAVER」の文学脳・河邉徹が、四作目にして初めて書き切った待望の“純正バンド小説”。SNSの時代に音を奏でる意味を言葉にした、渾身の意欲作。