出版社 : ベネッセコ-ポレ-ション
狂人日記狂人日記
自分は誰とも一体になれないのか。-狂人と健常者の狭間に身を置き、他者を求めながらも得られずに自ら死を選ぶ男の狂気を内側から描いて、現代人の意識に通底する絶対的な孤絶を表出した待望の純文学長篇。
人間のいとなみ人間のいとなみ
正体不明の「司令者」から奇妙な仕事を引き受けた男の探索行とその間の恋愛劇を通し、徒労感に苛まれる日常を生きる人間の孤独と空虚からの脱出の希望と絶望を描き、現代文学の新たな地平を拓く、本格長篇。
雛の棲家雛の棲家
主人公の斉木鮮は、仙台のエリート高校の3年生で、ただ1人進学しようとせず、教師の質問に答えようともしない反抗少年である。それが、幼なじみの小野田光枝が私生児を孕んで女子高を退学させられ、ひそかに出産したことを知ると、産院を探しあてて訪れ、自分が父親となって生きようとする。「海燕」新人文学賞受賞の気鋭の若手作家、待望の第1創作集!