出版社 : リフレ出版
代官丹羽族は只見村の鈴木平六宅に駐留して、兵糧総督としても務める。しかし寒村の只見では西軍に敗北した長岡藩士など膨大な避難民の食糧調達もままならず、責任を感じた族は自害する。この自害は農民に衝撃を与え農民たちの献身的な食糧提供のおかげで被害を最小限にとどめることが出来た。人間の優しさ、強さとは何か、平六が族の自害から何を学び、どう生きていったのかを、現代人の生き方にも照らして見つめる。
デブ、チビ、ハゲ、おまけにコテコテの茨城弁の雷太。女にもてない。されどメガバンクの超エリート銀行員。規定にとらわれないこの男は、人から「ごじゃっぺ」と呼ばれた。彼は人事部のふとした手違いでアメリカのロスアンゼルス支店から暴力団の巣窟のような支店に支店長で転勤させられてしまった。そこで快刀乱麻を断つ活躍で支店を立て直し、恋人まで見つける痛快な恋物語。
41歳独身の藤盛幸一は何もかもうまくいかない人生に嫌気がさし自殺を決意。10階建てマンションから飛び降りようとした瞬間、後ろから誰かに引っ張られ一命を取り留めた。そこに立っていたのは見知らぬ少年。その時、幸一は一冊のノートを渡された。表紙には『この世はジゴク』と。中学生コンタの正体は?そして幸一の運命は?
脳神経外科医である幸司は、愛する妻が交通事故で脳死状態になる。自己像幻視であるドッペルゲンガー患者から、タイムリープするヒントを得た幸司は、妻を助けるために、天文学者である義父の力を借り、惑星を利用して時空を飛び超える決心をする。
天地激震につき動かされ、逆にその激動をつき動かした天才たち、なに、別の視点から覗けば、ただの凡庸凡俗の類いかも知れずといわばいえ、確かにわれわれの手に宝玉をもたらしたあえかなる謎にあらん。その行方に押し迫った一大絵巻がこの物語。細部にこそ神宿らんとばかり、E.W.ハイネは事実に徹し、観察と洞察を重ねて峻厳に腑分けする。