出版社 : ワニブックス
「人間の品性は生まれつきのものか、あるいは周囲の環境が作るものなのか、それを実際に実験してみようじゃないか」青年華族八島行秀が、友人の鷹岡紘一郎から持ちかけられた風変わりな賭け。偶然出会って上方訛りの粗野な美少年・郁也を実験台にして、ゲームは開始された。「給仕に」という名目で、郁也を屋敷へ連れ帰った晃行秀、ところが、しだいに行秀のなかで郁也の存在が大きくなっていく…。明治社交界をステージに、三人の舞踏会がはじまった。
時は万延元年、1860年。日米修好使節団が咸臨丸で太平洋を渡った。勝海舟、ジョン万次郎、福沢諭吉…幕末史に登場する多彩な人々に混じって尊攘派の水戸藩士・上条健吉とニンジャ・為次郎が乗船していた。小栗豊後守の刺客・上条とサムライになりたかったニンジャ・為次郎、ふたりの目的は違っていたが西部の大平原が彼らの運命を変えた。
とうとう裕と一線を越えてしまった。僕-神木和己-は、富士見が丘高校生徒会副会長。会長の彼-都築裕一とは、皆が認めるコンビで…そして秘密の恋人同士。ときどき、次第に近づいてくる別れの時期・卒業。いつまでも、ふたりきりではいられない。裕のそばにはいられなくなるんだ。せつない愛がきらめく、人気シリーズ完結編。
ダイアモンドのあまりにも高貴な輝きに、人はときには生命さえも賭ける。ダイアモンド市場をめぐる、国際シンジケートと産出国との闘いはあくまで果てしない。だが、その殺伐とした生存競争の舞台に、突如として現れたエリックとレオニード、裕と良輝、ふたつの愛。危険ゆえに、なおいっそう燃え上がらずにはいられない心と心。松岡なつき渾身のドラマチック・ストーリー。
「求む。容姿端麗で家事・料理その他、高給に見合った仕事のできる方」。街のなんでも屋佐伯亮児が出したこのうさんくさい広告に、飛びついてきたのは一九歳の美少年・森谷淳。亮児はこの不思議な魅力をもつ少年を、事務所のスタッフとして迎えることにした。だがこの出会いが、ふたりを不思議な運命の渦にひきこんでいこうとは…。そして愛に渇いたふたつの心は、やがて魅かれあっていく。ストーリー・テラー池戸裕子が放つ愛の物語。
桜の花びらが舞う富士見が丘高校入学式。何事にもクールだった僕-神木和己-は、自分とはあらゆる面で正反対の彼-都築裕-と出会った。その時から、僕は彼から片時も目が離せなくなる。“ドキドキ”が僕の心を支配してゆく。-この気持ちはいったい何…。冬城蒼生が語る、もどかしくせつない愛のはじまり。
その日、逢坂嘉三郎の屋敷に現われた少年は、透けるほどの白い肌と、細面の人形のように麗しく美しい容貌をもった美童であった。以来、蜘蛛の巣にかかった蝶のごとく、嘉三郎の心は妖しくとらわれていく…。山藍紫姫子と名香智子が織りなす、幻夢妖美譚。
森村千尋は、就職を翌年にひかえた大学四年生。からだがきゃしゃでベビーフェイスなためか、いつも高校生にしか見られない。そんな彼が、アルバイト講師をしている予備校で、高校三年生の野崎浩一と出会った。年上の男性であるにもかかわらず千尋を好きになってしまったことに気づいた浩一は、彼を手に入れるために攻撃開始。
ふとした出会いから玉のこしに乗った天涯孤独のヒロイン。そころが、夢心地の彼女の前に、兄だと名乗る史上サイテーの三兄弟が現われた。とんでもない兄たちのおかげで迷惑ばかり。しかし今までひとりぼっちで家族愛に飢えていた彼女の心に何かが芽生え始める…。「本当の幸せ」を問うハートフルコメディー。
危険すぎる“恋”だから触れてみたい男・50歳・一流商社部長・妻子あり女・21歳・旅行代理店OL・独身一瞬の出逢いから二人の中に熱い時間…。この甘く危険なラブストーリーを小説化。
互いの想いを残しながら別れてしまった男女が10数年ぶりに再会した時、女は既に結婚を決意し、男には離れ難い恋人がいた…。距離も、時間も、そして祝福された結婚生活も、この愛を冷やすことはできなかった。想っても想っても届かない心、せつなくつづる珠玉のラブストーリー。
亡霊となった男は愛する人を守るために自分を殺した男の身体を借りて甦る。恋がたて糸なら憎しみがよこ糸。2本の糸が織りなすきらめくロマンティック・ファンタジー。