出版社 : 光文社
小さな会計事務所で働く鶴峯裕は同い年の妻・志保と共働き、四歳の長女・莉枝未ともうすぐ二歳になる長男・琉大を保育園に預け、バタバタの日々を過ごしている。そんな鶴峯家に、ママ友、パパ友から子育てにまつわる難題と謎が押し寄せる!そして事件はとうとう鶴峯家にもー。裕は数々の謎を解き、育児の問題も解決して、家族の幸せを守れるのか!?家族を守る新米騎士が育児と謎解きに悪戦苦闘!現代を代表する家族小説×ミステリー!
市長の秘書が殺された。彼女は市長のみならず、水道局長、海軍少佐など要人と深い関係にあり、その立場を利用して情報をふたつの組織に売っていた。彼女を死に至らしめた凶器から、記憶喪失になり組織から放り出された殺し屋が浮かび上がる。彼の記憶が戻ったのか!?調査員が突き止めた真相は!?(表題作)。ザ・ジョーカーシリーズ「12月のジョーカー」収録。
三十二歳のあさ美は、ナンバーワンキャバクラ嬢。とはいえ、勤務先の「濱乙女」は激安店。繁華街から離れた倉庫街の近く、いわゆる場末だ。実家暮らしの彼女が、タワマン生活を夢見て…。ゴミ屋敷で暮らすおばあちゃん、シェアハウスで出会った男女。高齢化や待機児童など、様々な問題の中で生きる人々を描いた、心温まる連作長編。
大日朝日銀行広報グループにかかった一本の電話。暴力団がからんだ不正融資の告発だった。電話を受けた峰岸貴之は、反社会的取引解消の特別任務を命ぜられた。合併再編によって生まれたメガバンクの派閥争いに振り回されながら、峰岸が「巨悪」に挑む!実際に広報部員として不祥事に対応した著者が、正義感溢れる中堅バンカーの奮闘を描いた意欲作!
脱獄すれば目玉が飛び出す“アイポッパー”というマイクロ・チップが埋め込まれ、逃亡不可能と言われる囚人収容施設“キャンプ”の囚人たちに、千載一遇のチャンスが!?ツバメは囚人仲間のミユキ、モモと、なぜかついてきた連続少女暴行殺害犯の川原昇とともに、自由を求めて駆け出すがー。『流』で直木賞を受賞以後、破竹の勢いの著者、伝説のデビュー作!!
十六翼将のうち四人を失ったアルスラーン。だが、若き王に悲しみに沈んでいる暇はなかった。パルスへの侵攻を虎視眈々と狙うミスル、マルヤムら周辺国。魔軍を率い、チュルク国でパルス蹂躙の機をうかがう魔将軍イルテリシュ。そして、ついに身体を手に入れた蛇王ザッハークの脅威が迫る!待ち受ける悲劇の予感をはらみながら、急展開する衝撃の第十五弾!
男性医師が子供を宿した状態で殺された。不妊治療の名医は自らの体を実験台にしていたが、何者がどんな理由で殺害したのかー。iPS細胞、AIロボット、脳内インプラント…最先端の科学技術が絡んだ複雑怪奇な事件に、天才科学者・最上友紀子と警察庁警視正の小比類巻祐一率いる警視庁科学犯罪捜査班たちが挑む。衝撃のサイエンスミステリーシリーズ、開幕!文庫書下ろし。
古くから娯楽の中心として発展してきた映画は推理小説と相性が抜群で、『第三の男』『オリエント急行殺人事件』『薔薇の名前』『犬神家の一族』『砂の器』など、ミステリー小説が原作の名画は枚挙にいとまがありません。本書はそんな映画の世界を題材に描かれた短編を集めたミステリー・アンソロジー。十二人の名手たちによる映像を超える傑作ドラマが開幕します!
都内某所にひっそりと佇む洋館。元は名画座だった古式ゆかしき喫茶店に集うのは、珈琲と映画、そしてなにより“謎”を愛する常連たちだ。密室状態の部屋で、まるで猛獣に襲われたような痕跡を残して死んでいた男の謎(「狼が殺した」)ほか、不可思議な事件の真相を、彼らが映画への深い造詣をもとに解き明かしてゆくー。数々の名画へのオマージュに満ちた連作ミステリー。文庫書下ろし&オリジナル。
古着屋紅堂を営む新見真白の手許には、直衣姿の公達・九条實親の住まう数珠がある。長屋に住む小鉄が持ち込んだ妹・りんについての相談を聞き、實親は自身の妹のことを語り出す。何故彼は数珠に「いる」のか。そこには、妹に絡んだ悲しい因縁があった。-入内した桔梗は生霊に苦しめられていた。陰陽師が封じようとするが相手の力は強く、ついにその手は…。
時は大正時代、東京府ー。大蔵大臣・檜垣一郎太の妾の子・永人は、嫡男の“謎の失踪”を受け、急きょ跡継ぎとして名門私立千手學園に放り込まれることに。学園内では妖しげな呪いの噂が流行しており、永人は思いがけず友人たちとその解決に挑んでいく。学園に蔓延る謎を、そして義兄失踪の真相を暴くことができるか!?大正浪漫の香り漂う本格学園ミステリ、ここに開幕!文庫書下ろし。
サクラリゾート社長の有賀傑が女性タレントを次々招待しては口説いているというゴシップ記事が週刊誌に!屋敷神の双葉は憤慨し、サクラリゾートは対応に追われて大わらわ。そんななか、寿酒店に有賀と仲良くしているというモデルがやってきてー。匡との交際を父に報告するという難題を抱えるミツルは、さらに頭を悩ませることに。激動のシリーズ第4弾!!
公事宿「巴屋」に、常陸の百姓が年季証文を持ち込んだ。百姓の女房が料理屋「松葉屋」での奉公を終えているはずだが、まだ明けていないといわれたのだという。「巴屋」出入物吟味人の日暮左近が「松葉屋」の周りを調べ始めると、次々に不審な点が見つかり、背後にある藩の影が浮かんできたー。左近の無明斬刃剣が、弱き者を狙う悪を斬る!迫力と充実のシリーズ第七弾。
武田軍に攻め込まれ落城寸前の長篠城を救うため、鳥居強右衛門は城を抜け出した。その強石衛門の口から語られたのは、京の町で出会ったある女の話で…。(「長篠の蒼空」)宣教師ヴァリニャーニから織田信長に献上された弥助。信長に気に入られた弥助は、武士として信長に仕えることになるが…。(表題作)その他、感動必至の二編を収録。歴史に埋もれた愛を描く、傑作短編集。
警視庁捜査一課の北条早苗刑事は日下刑事と、友人で旅行代理店に勤める野田花世殺害事件を追う。花世は飯田線旅行の企画で知り合ったアイヌの青年・金子太郎と交際していた。十津川は飯田線三河一宮駅に近い出雲神話の神を祀る砥鹿神社の絵馬、さらに花世のマンションからK.Kを名乗る人物の暗号による脅迫状を見つける。事件と出雲神話の関連は?十津川は、金子の復讐への暴走をとめ、異常な犯人を逮捕できるか!?
サンズイ(汚職)事案担当の警視庁捜査二課刑事・園崎省吾は、ある大物政治家のあっせん収賄容疑を追及していた。鍵を握る秘書の大久保は、過去に準強制わいせつやストーカー規制法違反を疑われた札付きだった。司法取引を持ちかけられ、大久保と待ち合わせた園崎は、すっぽかされた上、同時刻に妻と息子が何者かに轢き逃げされた。園崎は大久保の関与を疑うが、逆に自らが重要参考人として呼び出され…。警察のなかにも敵がいた。園崎の孤独な戦いが始まったー!
マフィアの首領だった父と家族を殺され、日本に逃れたガルシア。死んだと囁かれる一方で、シチリアではガルシア帰国の噂は絶えない。怨敵のマイケルは、いまや政財界を表と裏から牛耳る大実業家だ。眼前でレイプされる最愛の妹を救えなかった元総合格闘家でフリージャーナリスト・長瀬は、シチリアで二人の因縁に巻き込まれる。そして氷の瞳を持つ女暗殺者・サリヤに遭遇。「ガルシアとマイケル、二人を殺す」-彼女は言う。だが、その前に立ちはだかるのは、マイケルの守護神で十八歳、最強の天才暗殺者ディアボロだった。ガルシアvs.マイケル、壮大なる復讐劇、決着!
1944年満州。馬賊の城塞に、関東軍の偵察機が突っ込んでくる。冷徹な首領、黄尚炎たちは、パイロットが絶世の美女であることに驚く。その女、吉永紅子は、子供たちを救出したいがために、荒くれ男たちのいるこの谷へ女一人で飛び込んできたという。尚炎は、この女は肝が据わっているのではなく、馬鹿なのだと呆れる。関東軍特務機関の黒磯国芳少佐は、吉永紅子が嫌いだ。甘粕正彦に可愛がられ、やりたい放題する紅子を憎いとさえ思っている。無茶で破天荒な女に翻弄される、馬賊の頭領と関東軍将校。一方、甘粕が隠匿する金塊を狙う輩たち。騙し騙され欲望が渦巻く、サスペンスフルな冒険譚。
バー“森へ抜ける道”を舞台に、繰り広げられる酒呑みトーク、懐かしいテレビや映画やタレントの話。東西の童話や昔話、お酒の蘊蓄に、未解決の謎めいた殺人事件の話。そして、桜川さんの鮮やかな推理。…これ全部、登場人物のひとりが書いた小説だったとしたら、どうしましょう?シリーズ完結直前、大団円は迎えられるのでしょうか!?大河ドラマに朝の連続テレビ小説にトレンディドラマと名推理。いつもどおりのようで、少し違う気がする第8弾!