出版社 : 光文社
特命捜査対策室九係は、「現行の捜査に対して、疑問=Qを持った事件」について、別の切り口で捜査する。故に、一歩間違えば、即廃止という崖っぷちの部署である。交通事故死した保坂敦の後を追って、妻が自殺。保坂の死を調べると、中国で臓器移植していたことが判明。手がかりを探るため、岩城は北京へと飛ぶ!現地で岩城に接触してきた美女。その正体は!?
将軍家毒味役を務める矢背蔵人介は、将軍の御膳の毒味中、毒が盛られていることに気づく。毒を盛ったのは、御膳所同心だと判明するが、その同心は蔵人介に謎の言葉を残す。背後を探る蔵人介だったが、陰謀を企んだ闇の勢力から矢背家が狙われる。蔵人介は窮地をどう乗り越えるのか。そして、見えざる「黒幕」の正体とはー。壮大な物語となるシリーズ二十八弾。
二〇年前、東京都練馬区で起きた放火殺人事件の現場から姿を消した謎の女、鮎子。定年間近の刑事・片倉康孝は、女の足取りを辿るため、秘境のローカル線・只見線に乗った。そして旅先の魚沼で、四〇年前に火事で鮎子という女が死んでいたことを突き止める。時空を超えて重なる「火事」と「鮎子」-二つの事件の関係は?迷宮入り事件の真相を追う、傑作警察小説。
新宿西口でマイクロバスが放火され、乗っていたモデルたちが焼死し、首都高速がダイナマイトで次々に爆破される。世の中を震撼させた事件の犠牲者家族から依頼を受けた私立探偵の見城豪は、真相に迫ったところで拉致されてしまう。もはや絶体絶命!?日本を恐怖に陥れた犯人とは何者なのか。見城の命運はー。甘く鮮烈なハードサスペンスシリーズ、戦慄の第六弾。
大阪立売堀で機械器具の会社を営む橋田は、人生最大の危機に直面していた。二十年をかけて築き上げた会社が詐欺にあい、倒産寸前にまで追い詰められていたのだ。もはや金策も尽き、旧知の同業者に、愛人の秘書・由美子を差し出すほかに道はなかったが…。男達の欲望の間で生きる薄幸な女を描いた表題作等、社会の歪みの中で蠢く人々の闇をあぶり出す傑作七編!!
片山晴美は、結婚式を挙げるために明日ハワイに旅立つ浅井啓子とケーキの美味しいお店で知り合った。その帰り道、啓子は何者かに刺殺されてしまう。遺体の上には、折紙で作られた花嫁人形が置かれていた。さらに、挙式を控えた女性の命を奪う事件が立て続けに起こる。現場には必ず花嫁人形が…。殺人鬼の正体と殺意の動機を、片山兄妹とホームズが暴く!
渋井和馬は売れないミステリー作家。実家の葬儀社のアルバイトで食いつなぐ日々だ。そんなある日、葬儀場のトイレで「お母さんを殺してしまった」という何者かの独り言を聞いてしまう。その日は、地元きっての資産家で、ドケチで有名だった女性の通夜の予定だった。三人の息子の誰かによる殺人!?和馬は、涙もろい僧侶の翠芳とともに真相解明に乗り出してゆく!
札幌での学会で、神楽坂愛里は若手奨励賞を受賞した。夢への第一歩を踏み出したが、ホテルに戻ると、学会長の芦屋充からセクハラ行為を受けてしまう!福豊颯太に助けを求めるも、火災報知器の誤作動騒ぎが重なり、ようやく部屋に帰ると、そこには芦屋の死体が…。どんな状況でも、証拠を重ねて真犯人を突き止める、リケジョ愛里、またも大活躍!!
八王子千人同心の家に生まれたが、研ぎ師となった荒金菊之助はある日、常陸屋に押し込むという男と女の話を耳にする。はたして常陸屋の主が殺され、五百両が盗まれた。下手人はその男女なのか、それとも、失踪した養子の貞助なのか…。人情にもろく、お節介な菊之助の直心影流の剣が冴える。人気時代作家・稲葉稔の原点シリーズが、決定版として新たに登場。
お盆用の鬼灯を求め、ナツと一緒に浅草寺にやって来たるいは、子供に財布を掏られそうになる。ナツが捕まえた男の子、寛太は棲む家もなく丸二日食べていないという。少年には、何やら女の亡者が憑いているようだったが……。寛太が「姉ちゃん」と呼ぶ女の正体とは?(表題作)あやかしたちと心やさしき人々の交流に胸がじんとあたたまる、大好評シリーズ第六弾。
注文が増え忙しくなった牡丹堂に手伝いの女性がやって来た。年のころは三十過ぎ、背が高くて器量よし、さっぱりした気性で働き者。たちまち見世の職人たちの心をつかんでいった。女房のお葉を亡くして十年になる主・徹次とも、じきに親しくなってゆくのだが…。一方、小萩は新しい菓子の考案に頭を悩ませる日々が続いていた。菓子と人情の物語シリーズ第五弾。
ここは葉山の海が見渡せる楽器店。店主の牧野哲也は十代でデビューして注目を浴びたギタリストだが、活動を中断し充電中。目が不自由な従妹の涼夏を引き取り、気ままな二人暮らしを送っている。店に持ち込まれる中古ギターが運んでくる音楽を愛する人々の熱い想い。それがいつしか哲也の心の奥に火をつけてゆくー。湘南の海風のように爽やかな青春音楽小説。
片山たちは目の前で起きた一家心中から浜中美咲という少女を助け出すも、美咲は姿をくらませてしまう。美咲の父は“B食品”に勤めていたが、会社の不正を告発した結果、裏切り者として報復を受けていた。その頃、美咲の父を追い込んだ元上司・室田雄作の不倫相手が死体となって発見され、雄作は逃亡を始める。さらに女優の刈谷京香は記憶を失ったという美咲と出会うのだが…。片山とホームズが辿り着く真実とは!?国民的シリーズ第53弾!
島で発見された死体には、両目がなく、かわりに赤い穴があいていた! 濃密なスリルとサスペンスの傑作長編!! 2022年、雪と氷に閉ざされた北方領土の離島オロボ島、和名春勇留(はるゆり)島では、日中露の三カ国の合弁会社がレアアースを採掘していた。島の海岸で無残な日本人技術者の死体が発見される。警視庁組織犯罪対策第二課の石上が、ロシア語と中国語が堪能だというだけの理由で、捜査権なし、武器なしで島に潜入捜査に入る。閉鎖された孤島にたったひとりで、石上はどうやって事件に立ち向かうのか? 生きて島を出られるのか!?
多額の借金を抱える看護師の小河恵。キャバクラでも働くなど返済のため奔走していたが、同僚の看護師・鹿沼好江に誘われて“社長”のホームパーティーに行き、“社長”に借金の肩代わりをしてもらい、イラン人・トニーから求愛され、好江たちと豪華な海外旅行を繰り返すなど生活が一変。恵は、好江がマレーシア=成田間で“荷物”を運ぶバイトをしていることを知り、好江の不在時に彼女の息子・純の面倒をみるようになるがー。東北の小さな町出身の日本人女性が、アメリカ同時多発テロ以降の国際犯罪組織に巻き込まれ、異国で死刑判決を受けたのはなぜか?!骨太社会派エンタテイメント小説の誕生!
バー“森へ抜ける道”に集う、マスターの島、工藤、山内のヤクドシトリオには、実は秘密がある。今夜、隠され続けていた謎が、ついに明らかになる!?店の近くで起こった未解決の宝石盗難事件の真相をめぐる酩酊推理談義の果て、桜川さんが辿り着いた真相とは?粋で軽やかなバーミステリー、堂々のシリーズ完結!
八ヶ岳南麓の高原で暮らす都会からの移住者たち。ある朝、蛇口から流れる水が薄茶色に変じていた。それをきっかけに、当たり前だった日常が徐々に崩壊していくー。その日、彼らの生活から水が消えた。自然の中で生き続けて20年の著者だからこそ描けた、パニック・エンタテインメント×骨太の社会派小説!