出版社 : 双葉社
「俺達の日常にはバッセンが足りない」ある日、シンジの幼馴染のエージが突然言った。バッセンーーバッティングセンターなんかつくってどうするんだと聞くシンジに、エージは「ないから作ろうかなって」と言うだけ。金策のため旧友のミナに連絡をとるシンジ。そのころ、信用金庫に勤めるミナは、ある問題を抱えていて……。皆で盛り上がったり憂さを晴らしたり、“なくてもいいけどあった方が良い”バッセンの建設を巡る、悩み、もがき、あがいて生きている人間たちの群像。
明治十六年(1883年)。葛野を出て実に43年、甚夜はついに行方知れずとなっていた鈴音と対峙することになった。鬼神へと至ろうとする妹との再会は、甚夜だけでなく彼の周りの人々の運命をも大きく変えることになる。人よ、何故刀を振るうーー平成までの長い旅路の折り返し地点で、甚夜が出した答えとは。大人気和風ファンタジー巨編、衝撃の第七巻。
男爵家の三男・ジェイドは、成人の際の「転職の儀」でジョブを得られず、家を追放されるも、今いる世界が前世でよくプレイしていたゲームの世界だと思い出した。彼は、前世の記憶を用いて、チートな「チェンジ」の魔道具で格上の魔物を撃破し、スキルポイントを貯めて、チートなスキルを取得し強化していく!「無双ゲージ」を貯めることで無敵状態になれる“国士無双”という最終奥義をも取得したジェイドは、誰も知らないゲームの知識用いて規格外の冒険者に成り上がる!
離婚、失職の果てに路頭に迷った中年の権藤は、友人のカゲヤマに拾われ私立探偵を始めるよう命じられる。即席の素人探偵だというのに、余命わずかな美女・岩澤めぐみから「最期に会いたい人」を捜すよう頼まれてしまった権藤は、必死に調査を始めるがーー。悲喜交々な人生を丸ごと抱きしめたくなる、ユーモアたっぷりの探偵物語。
31歳、独身の大谷綾はデート相手と大喧嘩した帰り道、馴染みのバーに足を運ぶ。そこでママのみひろと過去の失恋について話していると、カウンターの隅で飲む初老の男性から声を掛けられる。“センセイ”とみひろが呼ぶその男性は、フラれた当時の綾の行動や相手男性の言動から「失恋したのには別の理由がある」と語り出す。自分が思い込んでいた「フラれた理由」と「失恋の真相」。恋する男女が陥る“スレ違い”を当時の流行や社会情勢を交えて描いた傑作ミステリー。
湯潅を終え、老婆の顔に化粧をほどこしてゆく。保湿クリームを少量と、肌の色にあったコンシーラーを丁寧に塗りこむ。そして最後に、明るめのパウダーをはたき、閉じた口元に淡い色の口紅を塗った…。葬儀社「せせらぎ典礼」の湯潅・納棺師として働く綾乃は、小学2年生で母親から棄てられ、孤独の中で生きてきた。様々な仕事を経験したのち、葬儀社での仕事を得て同僚らと過ごすうち、綾乃は徐々にあることに気づいていく。
「ビアトリスは実家の力で強引に俺の婚約者におさまったんだ。俺は最初から不本意だった」 婚約者であるアーネスト王子がそう言っているのを知ってしまった、公爵令嬢ビアトリス。彼女は王子との関係改善をあきらめて、距離を置くことを決意する。 「そういえば私は今までアーネスト様にかまけてばかりで、他の方々とあまり交流してこなかったわね。もったいないことをしたものだわ」 気持ちを切り替え、美貌の辺境伯令息や気のいい友人たちと学院生活を楽しむ彼女に、今まで塩対応だったアーネストが、なぜか積極的に絡んでくるようになりーー!?
海と山に囲まれた餅湯温泉。団体旅行客で賑わっていたかつての面影はとうにない。のどかでさびれた町に暮らす高校2年生の怜は、複雑な家庭の事情、迫りくる進路選択、自由奔放な友人たちに振りまわされ、悩み多き日々を送っている。そんななか、餅湯博物館から縄文式土器が盗まれたとのニュースが…。モヤモヤした日常を吹き飛ばす青春群像小説!
「私、あなたの娘です」 四十歳独身の大守良行の家に、突然中学生の少女・都築日向実が訪ねてきた。 良行は十五年前、かつての恋人・都築街子に頼まれ、精子提供をした事を思い出す。 交通事故でこの世を去った街子の遺言によって、良行は日向実と暮らすことになるが……。 親子とは何か、家族とは何かを問いかける長編家族小説。
明治の世に小説家を志す17歳の宮島冬子は、当代一の文学者・尾形のもとで女中をしながら執筆に励むが、文壇からは相手にされず、望まぬ子を身籠もり窮地に立たされる。そんな冬子に「共謀しないか」と結婚を提案したのは、尾形の弟子・春明だ。その伴侶は優しき理解者か、おぞましい鬼か。異色の夫婦の愛を描いた衝撃作。
その日、丸川亮太がいつものように中学の制服に着替えて朝食をとっていると、テレビから「二つ隣の県の刑務所から女性が脱走した」という、少し前から話題になっているニュースが流れた。その逃亡犯は亮太の家の方に向かっているらしいとのことで、亮太の父親が住宅地を見張ろうと言い出した。そんな丸川家の向かいにある矢島家。小学生の姉妹と祖母・母親の四人で暮らしているが母親は留守がちで、姉のみづきが妹の面倒をみていたのだった。そしてその隣の真下家では…。
広告・イベント制作会社で働く小島佑は社長に僻地の離島・小鬼ヶ島へ行くよう命じられる。この島はちょっと変わった離島で、住民が東と西で対立。村長選挙や村議会議員選挙のたびにガチンコの争いになる。佑は島の居酒屋に働きにきた絶世の美女・るいるいさんと一緒に島の問題を解決するため、とっておきの作戦を実行する。
炊飯器とともに異世界に聖女召喚された社畜OLの上里仁菜は、美少年従者(聖獣)ニールとおいしいご飯をつくりながら異世界放浪中!明るい謎のお兄さん・ランフォスも合流して、さらに旅を続けようとしたところ、一緒に異世界召喚された美少女心愛の聖獣シラユキが泣きながら現れてーー!? おいしい異世界グルメファンタジー 第2弾!
浅草で働く大隅一郎は、喫茶店の店主・小川からアルバイトの咲子の相談に乗ってくれと持ちかけられる。「父親の借金返済のために愛人にしてほしい」と咲子に言われて心を躍らせる。同衾を果たした末に、「あなたの子供を産みたいの」と懇願されてしまうーーもう一度だけ恋がしたくなる、大人の暴走特急恋愛小説!
明治十年(1877年)。甚夜は、思春期を迎えた娘の野茉莉との接し方に手を焼く日々をおくっていた。そんな中、すっかり鬼そばの常連客になった染吾郎が、百鬼夜行の噂話を仕入れてくる。夜毎、京の町を練り歩く数多の怪異ーーその中心にいたのは、五年前、甚夜と兼臣が対峙して苦戦を強いられた鎖を操る鬼女だった。いよいよ災厄の女、マガツメが動き出す。大人気和風ファンタジーシリーズの第六巻。
魔境の森で突如見つかったアビスウォーカーなんとか倒したフリック達。冒険者ギルドから王国各地でアビスウォーカーの目撃情報あることを知った辺境伯ロイドはフリックに各地で目撃情報のあるアビスウォーカーの調査を依頼する。旅には辺境伯の娘で白金等級冒険者のノエリアとその従者スザーナも同行することに。フリック達はまず、目撃情報が一番新しい獣人が住む街インバハネスへ向かうことにーー。インバハネスへ向かっていると、怪我をして倒れている獣人を発見する。フリック達はその獣人を助け、一緒にインバハネスに到着したところでまさかの問題発生ーー!?そして、フリックのことが大好きなノエリアと過去の経験から女性と距離とっているフリックの関係に進展はあるのか!?「小説家になろう」発、恋の行方も気になる辺境冒険ファンタジー第2弾!
自衛官だった伯父に憧れ陸上自衛隊に入隊した道畑直也。自衛隊の現実に幻滅し除隊を決めた直後、東日本大震災が起きる。何も出来ずに除隊した後ろめたさを抱える直也は、かつて伯父と交流のあった風間という男を訪ねて北海道へと向かう。未曾有の大震災で災害派遣に行けなかった元自衛官の成長を描く長編青春小説。
警視庁捜査一課の刑事・日向は多摩川河川敷で起きた発砲事件の捜査を命じられる。使用された拳銃の線条痕が、22年前の「スーパーいちまつ強盗殺人事件」で使用された拳銃と一致。家庭を崩壊させた鬼刑事の父親が捜査を担当した“因縁の事件”に対峙することにーー。カネと暴力と欲望が渦巻く緊迫のエンターテインメント警察小説!