出版社 : 双葉社
女は男を利用する。女は自らの肉体で男を虜にする。女は男の命を搾り取る。世にも怖ろしき六人の女をハードボイルドの名手が描いた戦慄の短篇集。肝臓を手に入れるために男に近づく「あなたがほしい」や、性技を尽くして何人もの男から大金を騙し取る「さがしもの」など、六篇を収録。この話、事実かもしれない……!?
突然、目の前に現れた見知らぬ男は少年に言った。「世の中のためになる人間ー誰かの役に立つ人間になれ。大切なのは何のためにそれが必要か、ということだ」と。そして月日が流れ、少年は政治家になった。在日米軍情報機関の末端に籍を置く、情報分析員の葉山隆は、HUMINT(人的情報収集活動)として、ある調査をすることになる。真実に近づくことは、前途有望な若き政治家の人生を翻弄することになるとも知らず…。
混雑した駅中、彼女は驚いた様子でまっすぐ僕の方へ歩いてきた。それが僕たちの出逢いであり、恋人同士になるきっかけだった。でも、心も身体もすっかり馴染みきったある日、唐突に知ってしまう。彼女が僕に近づいた理由をーー。(表題作「優しい音楽」)ちょっと不思議な交流が生みだす、温かな心の触れ合いを描いた作品集。
ある事件がきっかけで、職を辞した元刑事の須賀原は、死者が見えるという少年・明生と、ふとした縁で知りあった。互いに人目を避けて生きてきた二人。孤独な魂は惹かれ合い、手を結んだ。須賀原と明生は、様々な事情でこの世に留まる死者たちの未練と謎を解き明かしていく。
大都会の雑踏に立ち、逃亡中の手配犯を見つけ出す見当たり捜査ー。警視庁捜査共助課に着任した水野乃亜は、新たな衆人環視システム導入を目論む警察庁のキャリア官僚・佐山の特命を受け、その現場に立っていた。そんな中、チェチェン人の女テロリストが密かに日本に潜入。都心にある米軍関連施設を襲撃する準備を着々と進めていた。警察内部の覇権争いと水面下で策を巡らすアメリカの思惑ー。現場の刑事達の矜持と己の信念の狭間で揺れ動く乃亜は、テロの脅威にさらされる日本の窮地を救えるのか!?怒涛のノンストップ警察小説、第1弾!!
ママはときに男と出奔する、どうしようもない母親だ。けれどその自由な生き方に魅了され、誰もが彼女を愛してしまう。人を好きになるということは? 勇気を与えるということは? 「幸せになりたいんやったら、誰かのせいにしたらあかん」「どうぞ、グレてください」型破りなママから、わたしは人生でなによりも大切なことを教わっていくーー。著書累計220万部超のビジネス書作家が贈る、最高のエンタメ小説! (※本書はポプラ社より『ママの人生』として単行本刊行された作品を改題・改稿したものです)
神様や妖怪が泊まりにやってくる出雲のお化けホテルに、マスコットキャラクターを作ろうという話が持ち上がる。櫻葉永遠子の発案で、桜の花びらを模した着ぐるみが誕生したが、どうにも評判がよくない。そこで、時町見初の提案で、兎の白玉をモチーフにしたキャラクターを作ることになった。兎をモチーフにした物語を小冊子にして配ったところ、なかなか好評で、ついにはイベントまで開催することに! 笑って泣けるあやかしドラマ、待望の第六弾!
坪内藩の城下町にある青鳴道場。先代の死から一年、沈黙していた跡とりの長男・権平は、妹の千草と弟の勘六に厳かに告げる。「父の仇を捜すために道場破りをいたす」。亡父の死には不審な点があり、直前には五つの流派の道場主たちと酒席を共にしていた。権平は、三回に一回しか成功しない奥義“神妙活殺”を引っさげて、道場破りの旅にでる。
時は幕末、徳川家に江戸城の明け渡しが命じられる。官軍の襲来を恐れ、女中たちが我先にと脱出を試みるなか、大奥にとどまった「残り者」がいた。彼女らはなにを目論んでいるのか。それぞれ胸のうちを明かした五人がが起こした思いがけない行動とはーー激動の時代を生きぬいた女たちの物語。
北町奉行所・臨時廻り同心の白縫半兵衛は、旗本の次男坊の行状を調べるよう、申しつけられる。尾行てみると、昼日中から女郎屋に入り、賭場を荒らして金を盗むという「虚け者」との評判通りの体たらくであった。これでは親が心配するのも当然……そう思った半兵衛だったが、実は一連の行動には、抜き差しならぬ訳があった。「世の中には知らん顔をしたほうがよいこともある」江戸の世に舞う人情裁き、大好評シリーズ第8弾!
いまだ弟子不在とはいえ、無事再開した間野道場に、他流試合を望む二人の浪人者が現れた。丁重に断りを入れる生馬に強引に立ち合いを求めた二人だったが、傍若無人な振る舞いに怒った生馬に、あっさり叩き出されてしまう。一方、玄武館では、江都に名高い師範代の千葉栄次郎との対戦を熱望する二刀流の廻国修行者が現れー。心優しき巨躯の剣士「迷い熊」が悪を討つ!痛快人情活劇シリーズ第四弾!!
幻宗、新吾らの活躍により世嗣を巡る陰謀も潰え、ようやく松江藩に平穏が訪れた。嘉明公は直々に幻宗と会って礼を述べたいと、新吾に告げる。御意を伝言した新吾に幻宗は、お抱え医師を辞めろと言い放ったのだ。松江藩にまたなにかが起きるのか、それとも、新吾自身になにか問題が生じたのか…。幻宗はいったいなにを見たのか!?書き下ろし青春時代小説、シリーズ第九弾!!
絶世の花魁、篝火が吉原に君臨するようになって早や1年余。今宵も引手茶屋に呼び出された篝火は、相手が坊ちゃん医者と見るや、無残に振ってみせる。それもそのはず、この美しき傾城の正体は、幼少より廓に匿われし尾張家の御落胤、徳川竜之進! 日頃の憂さを晴らすべく極秘の隧道から町に繰り出した竜之進は、瓦版屋の楓が書いた”美女の生き肝を食らう鬼女”の記事を見せられるも一笑に付す。だが、裏には巨悪に繋がる恐ろしい陰謀が隠されていた!
ラビの村の開発を田原たちに任せた魔王は、冒険者のユキカゼ&ミカンのコンビとともに北へと向かった。目的は、魔法に対抗する武具を探すためだったが、そこで勇者と遭遇する!? 一方、村の開発の方は、マダムを抱き込み周辺諸国を巻き込みながら順調に進んでいくーー「小説家になろう」発、見た目は魔王、中身は一般人の勘違い系ファンタジー第三弾!新装版オリジナルストーリーも!!
クジラの形をした神代の船「トヨクモ」と同化した冒険者キートは、この世界で虐げられている獣人たちの街をトヨクモの背に作ることに。神代知識や技術で多少の手助けをしながらも、獣人たちは自分たちの手で新たな文明を築いていく。そんな「トヨクモ」の前に突如現れた、大陸と見まごうほどの空飛ぶ島。キートは「空島」への上陸を決意するー。
晴輝がカゲミツと「ちかほ」へ遠征している間、火蓮と朱音による小競り合いが勃発。決闘が始まるが、気付くと一緒にダンジョンに潜ることになっていた。潜った先で、二人はとんでもない魔物と出会い、滅茶苦茶にされてしまう。そんななか、ランカーである美人剣士・時雨が現れてー。新たな仲間もやはりクセのあるやつでした…。ますますエスカレートする、第六回ネット小説大賞受賞の大人気冒険ファンタジー第三弾!
大手商社に勤務している樋口毅と田崎里美は結婚式を挙げた。新婚旅行を明日に控え、幸せな一夜を過ごすはずだった…。翌朝、目を覚ますと、そこは真四角の“箱”の中。そこに、ファンファーレとともにピエロが現れ、言った。「アンサー・ゲームへようこそ!」ゲームは簡単。出された問題に、二人の答えが一致すればOK!しかも問題は、二人に関係するものばかりで、十問中、七問正解すればゲームクリアです。それではいきましょう。第一問はこちら!『あなたたちが最初に会ったのは、いつ、どこで?』閉じ込められ、極限状況で試される男と女。愛か打算か裏切りか、究極の心理ゲームが今、開幕!
新宿署の刑事・田丸は、本部の方針に反して連続殺人事件の捜査を行い、真犯人を挙げた。結果、組織を敵に回し、署内で厄介者扱いされていた。管内でOLの絞殺体が見つかった。捜査の主軸から外された田丸は、帰宅途中に歌舞伎町の人気ホストの刺殺体を発見する。二人の思いがけない共通点に気づき、その筋を追うことを会議で提案するも叶わず、相棒の神無木と密かに捜査を行うことにー痛切で感涙必至の警察小説。