出版社 : 双葉社
僕の名前はテル。コインランドリーで洗濯物を見張る仕事をしてる。小さい頃の頭のケガのせいで、周りの人とうまく付き合えないみたいだ。ある日、忘れ物を届けたことがきっかけで水絵さんという女性と知り合った。水絵さんは綺麗だけど、笑った顔を見たことがない。数日後、水絵さんは「私は変わる」と言って故郷に帰った。乾燥機にワンピースを忘れて。忘れ物は届けなくちゃ。僕は水絵さんの故郷に向かったー痛々しいほどピュアな男女の、切なすぎる物語。書店員が選んだもう一度読みたい文庫・泣ける小説部門第1位!
奥手で冴えない兄・悟と奔放で肉感的な美人妹・野理子の切なく危険な同居生活を描いた82年公開の大ヒット映画『ピンクのカーテン』。妹を演じた美保純のあどけない笑顔と瑞々しい肢体は当時の若者を熱狂させた。今もなお輝きを放つ本作を、日活ロマンポルノ生誕45周年を記念して人気官能作家・葉月奏太が完全ノベライズ。あの禁断“ギリギリ”名場面の数々が書き下ろしで蘇る!
若い娘が長屋近くで武士に襲われた。近くにいた菅井紋太夫が娘を助け、身元を聞くと、さる大名家の家臣の娘で、親の敵討ちで江戸に出てきたという。ひとまず、娘を長屋に匿うことにしたが、ある日、数名の藩士が長屋を訪れ、「敵討ちの助太刀」を頼んできた。源九郎たちはその頼みを聞き入れるが、新たな刺客が現れ…。シリーズ第三十六弾!書き下ろし長編時代小説。
火付けで家も家族も失った瀬戸物屋の娘・おるん。さらに視力までも奪われる。絶望の淵から救ってくれたのは、許婚のいる男だった。道ならぬ恋に苦しむおるんは、一体の仏像に祈りをこめる。恋仏様、わたしはあの方がほしいのですー。恋仏から聞こえる声は「救い」なのか、それとも「呪い」なのか。謎に彩られた恋愛時代小説。
父の遺した看板線香ほの香の再現に成功した芳楽堂おりんだが、客足は戻らぬまま。一念発起して口臭消しの飴を考案し吉原に売り込む懸命な姿に、美しき子持ち花魁桃里が目を留める。桃里はおりんを廓へと招き、自分が桃の香を放つ身体であること、さらに意外な胸中を明かす。飴は大当たりするも、その喜びも束の間、芳楽堂周辺で不気味な嫌がらせが相次ぐ。江戸が香る話題の書き下ろし第二弾。
再び召喚された異世界で、須崎雪こと勇者・セツは遊ぶ気マンマンだった。ところが思い通りにならないのは、異世界も現実も同じ。セツは召喚早々、人間国やら魔王城やら飛び回り、今度は獣人の王に会うため、海神リヴァイアと共に獣人大陸へとやって来た。しかし魔王城で襲いかかってきた黒いローブがまたしても現れ…。はたして暗殺者たちの狙いとは!?書き下ろし番外編「冒険者の心得」を収録した「小説家になろう」発、痛快バトルファンタジー第2弾!
ドラゴンの襲撃で大混乱となった人々を見事、治癒魔法で救ってみせたシキ。しかし、シキはメディネ教の聖女フィリーネに対し、自身の類まれなる治癒魔法の実力が発覚してしまったのではないかとヒヤヒヤしていた。そんなある日、シキはユエルにお願いされ、メディネ教の聖書を読むことになった。そこには、かつて情欲を操り人間界を混乱に陥れた邪神の使徒・淫魔サキュバスのことが書かれていてー。「小説家になろう」発の大人気ハーレムファンタジー、物語が大きく動き出す待望の第四弾。書き下ろし番外編の「フランのすすめ」では、男嫌いの領主の娘フランとシキの姿が描かれる。
帝国の勇者を打倒し、火狐族たちとともに新しい一歩を踏み出すこととなったシリルとルシエ、そしてエルシエの面々。しかし、そんな新たな門出に水をさすかのように、帝国ではエルシエ攻略のため、数千人規模の大軍団が編成されようとしていた。帝国の逆襲を確信していたシリルは、それを迎え撃つべく特殊部隊“イラクサ”を設立するのだがー。「小説家になろう」発、大人気異世界戦記ファンタジー、待望の第三弾!!
男手ひとつで育てた一人娘が結婚相手を連れてきた日に父親がとった行動。自身の再婚と息子の問題で揺れる母親の微妙な心理。年上の女性に恋した少年の10年後の姿…。『珈琲屋の人々』シリーズの著者が、様々な家族の情景を丁寧に切り取った8編を収録。もう一度、家族というものをゆっくりと考えたくなる短編集。
「次は女の子を産むわ」そう宣言して産み分けに躍起になる妻。そんな妻の決断に淡い違和感を抱く夫。互いに心揺れる日々を経て、夫婦がたどり着いた先はー。思いがけないラストが深い感動を呼び起こす表題作「憧れの女の子」。男女の心の行き違いから浮かびあがる人間の本質を鮮やかに掬いとった物語、全5編収録。
オカルトサークルのメンバー6人が、夏休みに廃墟のラブホテルで合宿を行うことになった。先に侵入していた若者2人も加わって合宿は始まったが、2日目の朝、メンバーの女性が全裸で拘束されているのが見つかる。さらに出口が何者かに施錠され、建物内は完全な封鎖空間となった。8人の中に、3年前の事件の生き残り、レイジがいるのか?蠱毒の狂気が再び始まった!
昭和二十年、敗戦色濃い横須賀。十九歳の島田紘治は徴兵検査を目前に控えて悶々としていた。脳裏に浮かぶのは女学校を出たての清楚な美少女、咲子の姿。なかなか想いを告げられぬ純情な紘治だったが、血気盛んな若い肉体は出征した夫の留守を守る貞淑な人妻たちを否応なく惹きつける。やがて訪れた恍惚の初体験。紘治は熟れた柔肌に己の全てを委ねる。エロスの巨星による渾身の性春賛歌!長編書き下ろし。
春と言えば、桜の季節。睦月に固い蕾であったものが、如月に梅の香を愛でた後、弥生から卯月にかけての短い時期に満開を迎える。22歳でいまだにバージンの桜子、25歳でとりたてて美人でもないのにモテてしまう小梅、27歳で出逢いがないのに悩む咲良、三十路を越えて日々セックスの快感を追求している八重。性に悩む4人の乙女たちが経験する、時には苦く時には甘い体験を描いた、オリジナル長編性春エロス。
大吉旅行社の社長・安西宏幸は倒産の危機を回避すべく、百年に一度だけ行われるという、栗戸神社の秘宝「満澄」御開帳見学ツアーを企画する。思わず声に出したくなる、その淫猥な言葉の響きのおかげか、あっという間にツアーは満席に。ツアー初日、集合場所に現れたのは、熟年カップル、不倫OL、エログッズ会社の営業部長、ラブホテル経営者夫人といった、ワケありのエッチな客ばかりだった。書き下ろし艶笑エロス。
幾人もの侍に追われていたところを豊之助が救った常太郎と名のる若侍は、いかにもいわくありげな様子。素性も事情もいっさい語らず、帰る家もないという。豊之助は常太郎を来栖道場に居候させてやることにしたのだが、これがとんでもない騒動へ巻き込まれるきっかけとなった…。好評シリーズ第三弾!
正義漢だが無学単細胞の安藤新次郎は、旗本の次男坊。急死した叔父の末期養子として、母の実家の家督を継ぐことになった。その榊原家、家禄一八〇俵の小普請ながら、なぜかとても裕福。それもそのはず、実は榊原家は「義理欠く、見栄欠く、情け欠く」を座右の銘とする祖父源兵衛の指揮のもと、裏稼業で「金貸し」を手広く行っていたのだ。果たして新次郎に金貸しの親分が務まるのか!?勇往邁進、痛快無比の新シリーズ登場!
イステール領の財政を改善するため、自作のガラス玉を雑貨屋に売りにきた一良だったが、そこで偶然にもリーゼがこれまで一良に対して猫をかぶっていたことを知ってしまう。一方その頃、一良の帰りを待つバレッタは、風呂にノコギリに製材機と、一良がもたらした知識をもとに次々と新しい器具や設備を開発していた。しかし、その心の中はどうにもリーゼと一良の関係が気になるようでー。「小説家になろう」発、異世界救世ファンタジー待望の第五弾。著者渾身の書き下ろし番外編「虹の彼方」では、10年前、バルベールとの決死の山岳戦に挑んだジルコニアの姿が描かれる。
「わたくしの国は、あの浮遊要塞によって滅ぼされました」-賀谷和久たちの眼前に現れた空に浮かぶ島。それは、ルシアの祖国を滅ぼした、魔王軍四天王・ザガーラズィナーの要塞だった。膨大な数のオーガや神兵級モンスターの急襲に、幻獣シャ・ラウを投入し必死に応戦する和久。だが戦いの最中、突然たまきが崩れ落ち…。書き下ろし番外編『志木縁子に天秤はいらない3』を収録した「小説家になろう」発、大人気サバイバルファンタジー第6弾!
7人の男女が目覚めたのは、封鎖された廃校だった。そこにあるのは7日間をカウントダウンする電光掲示板と土鍋、そして肉切り包丁。7日間生き残れば全員解放されるのか?それとも最後の一人になるまで終わらないのか…人間を使った悪夢の“蠱毒”が幕を開けた!