出版社 : 大和書房
「次の百物語では必ず怪異が起こるー」時は文政。推当物が評判の女戯作者・鉢野金魚は、武家の女・只野真葛、貧乏戯作者・本能寺無念らとともに、怪異の謎を解き明かすべく、亡魂が現れるという百物語に参加するが…江戸の本屋を舞台に戯作者=作家が謎を解く!人情と謎、嘘と真実、諦め難い切なき恋情ー読み心地抜群の大人気時代小説シリーズ、待望の第五弾!
光太郎と孝次郎の兄弟が営む菓子屋「二幸堂」。如才なく得意先を開拓する美男の兄と、不器用だが才ある弟の作る菓子は、江戸深川にしっかりと根を下ろしはじめたー。王子のせせらぎのような水羊羹「壬」、生姜の風味爽やかな「夕凪」、香ばしさと舌触りが絶妙な粟饅頭「日向」、瑞兆を映す祝い菓子「冬虹」…。-孝次郎の作るとびきりの菓子が、縁を言祝ぎ、幸いを呼ぶー。江戸の菓子屋を舞台に描かれる、極上の甘味と人情と、ままならぬ恋。兄弟の絆と人々の温かさに涙零れる珠玉の時代小説、待望の第二弾!
この世界に、本と漫画があるかぎり。本は、ここではないどこかへ通じる道であるー。読書への愛がほとばしる、人気作家の書評とそのほか。思わず書店に走りたくなる情熱的ブックガイド!
「見えないかい?月明かりの中の妖しく美しい狐の舞が…」時は文政。ある雨の日、江戸の本屋・草紙屋薬楽堂に持ち込まれたありふれた人情噺の裏には、禍々しくも哀れな狐憑きの噂がー。推当物を得意とする女戯作者・鉢野金魚と貧乏戯作者・本能寺無念、武家の女・只野真葛、高名な父を持つ女絵師・葛飾応為ことお栄は、切ない出口なしの物語を「一番の結び」に導く大芝居を計画するが…。江戸の本屋を舞台に戯作者=作家が謎を解く!謎と人情、嘘と本心、運命に抗う決意と逡巡ー戯作者=作家が謎を解く大人気時代小説シリーズ、待望の第四弾!書き下ろし時代小説。
子供の恐怖心を煽る「怖い童話」は、何故語り継がれてきたのか。-童話のなかに潜む残虐さと暴力、死と性のイメージを浮き彫りにし、人間にとっての恐怖の意味を探る、斬新なメルヘン論。
メルヘンとは決して“夢のように優しい子供のためのお話”ではない。美しい少女と魔法の鏡を巡って展開する物語のなかにちりばめられた残酷さ、呪術性、死のイメージ、そして狂気-。グリム童話「白雪姫」を時代背景や影響を与えたと思われるいくつかの物語などの様々な角度から検証し、そこに潜む美しき悪徳を浮き彫りにする注目のメルヘン論。
練達の描写力、見事なストーリー。魅惑に満ちた[真の傑作]。第二次世界大戦をはさんだ20年の歳月のなかに、ルーシィという美貌の人妻とその家族の愛と人生を描いた魅惑の物語。すぐれた細部の描写力に支えられたアーウィン・ショーの長篇世界。