出版社 : 実業之日本社
マンションの一室で、彼女は死体となって発見された。警察は自殺と判断している。しかし彼女が自殺をするわけがない。なぜなら…。大都会の片隅に生きる男と女の、吐息のような殺意を、ジャズ・ナンバーをフューチャーして描き出す、気鋭のアーバン・ミステリー。
先輩の夫である上司の新田と親友の貴世美が不倫。景子はそれを知らされた瞬間、奇妙な不安を覚えた。親友ながら貴世美には得体の知れない“恐さ”があったのだ。案の定、他ならぬ新田は離婚後、悲惨な事故で亡くなってしまい、景子も会社をやめざるを得なくなる。それから5年、景子は着実に自分の道を歩きながらも、未だに貴世美の記憶に捉われている。ケジメをつける為に彼女は貴世美の消息を調べ始めるが、あるとき、どこからともなく、3回鳴って切れる無言電話がかかりはじめる。それで景子は1つの歌を思い出した…。
親に喜んでもらいたくて盗みを働く少年、親を困らせたくて自分の家に火をつける兄弟…。小さな心の奥底で密やかに増殖する悪意を、冷徹な筆致で描く、気鋭女流作家迫真のサスペンスノベル。
厳重な警戒にもかかわらず、来日した王妃が羽田空港で何者かに狙撃された。幸い無傷ですんだものの、暗殺者集団はしつように王妃をつけ狙う。王妃をひそかに護衛する、特命武装巡察官の朱雀豪介。暗殺者たちとの間に展開する壮絶な戦いのゆくえは-。傑作官能アクション。
男の恋人からプロポーズされたゲイボーイの純情。かたぎの友人に仁義を通す極道のまごころ。青春の夢と恋を土俵に賭ける力士の情熱-。巧みなユーモアとペーソスでつづる最新小説集。
頭がよすぎて東大法学部を中退した青年弁護士赤井衛太。ファッションモデルふうのおしゃれな着こなし、トマト大好きのベジタリアン。こんなカッコイイ弁護士、いままで日本にいなかった-。保険金殺人犯の無罪判決に疑問をいだいた衛太が、被害者のために真実をあばく。
新都庁舎の超高層階で火災が発生し、200名をこえる職員が炎に包まれた。風雨荒れ狂うなか、地上100mの空中をロープ1本で脱出する人々。そして、240mの屋上に残された避難者を救出する、消防隊員の決死の行動。不安と焦り、勇気と愛。手に汗握るパニック・ノベル。