出版社 : 小学館
食の安全を問い糾す、衝撃ミステリー作品! 天使の卵か悪魔の卵か……。 吉祥寺にある有名自然食品店で売られている卵は、極上の味、『極卵(ごくらん)』と呼ばれて大人気の商品だった。しかし、この極卵を原因とする、食中毒事件が発生。時間がたつうちに幼児の感染者が次々に死亡していく。餌、衛生管理は完璧だったはずなのになぜ汚染されたのか。 疑惑を追い始めた元新聞記者の瀬島桐子。桐子の同級生だった野々市純子の長男も中毒患者のひとりに。純子はカリスママダムといわれブログ上では著名な存在だった。被害が拡大していくなか、過激なまでに業者を糾弾していくモンスター消費者の広告塔に祭り上げられる純子。話題性抜群と、事件を煽る新聞、テレビメディア各社。そして事件の裏には遺伝子組み換え食品を手がける大企業の影が……。 偽装食品、遺伝子組み換え食品など時代を揺るがす事件が多発する現在、食品の安全とは何かを鋭くえぐる社会派ミステリーの登場。「これは、私の最高傑作」著者仙川環が言い切る傑作ミステリー作品。
愛猫喪失から立ち直っていく男女を描く物語 「もしもあなたが誰かを本気で愛したら、行き着く先には悲しみがある。悲しみ以外のものはない。なぜならあなたの愛した者は死ぬ。それでも誰かを夢中で愛したあなたは救われる。私にそのことを教えてくれたのは、一匹の猫だった……」(プロローグより) 著者自身の、愛猫との別れの体験をもとに、喪失から再生、そして、小さな生き物たちを愛することの素晴らしさをとことん掘り下げた物語。猫を描かせたら右に出る者はいない小手鞠るいの、作家生活の集大成となる渾身の小説。
北斎の春画と詞書きを読み解く超解釈小説集 稀代の天才浮世絵師・葛飾北斎が描き、「春画展」の目玉作品のひとつでもある名作艶本「喜能会之故真通」(きのえのこまつ)の図とその背後に書かれた詞書(登場人物のセリフとト書き)に着想を得るとともに、その全てを活かしつつ書き下ろした「超解釈」小説&カラー図版集。「北斎の春画には、びっしりと文字が書き込まれている。だが、現代人がそれを解読するのは難しい。車浮代さんは、そのテキストを”超釈”して、江戸時代人の肉声をわれわれに伝えてくれる。」(山下裕二・明治学院大学教授)。「喜能会之故真通」上中下全巻の絢爛豪華なカラー図版を収録するとともに、北斎が絵に込めた意図を読み解く。第一話「若殿と奥女中の話」、第二話「搗屋の話」、第三話「炬燵にあたる夫婦の話」、第四話「若後家と養子息子の話」、第五話&第六話「蛸と海女の話」と厳選した五図を取り上げ、江戸時代の文化と肉声を解読するための作品。 <著者紹介> 車 浮代(くるま うきよ)時代小説家/江戸料理・文化研究家。浮世絵展の監修、江戸文化に関する講演、TVのレギュラーなども務める。3万部となったベストセラー小説『蔦重の教え』(飛鳥新社)、第2回書店金賞ノミネートの『江戸おかず12ヵ月レシピ』(講談社)がある。近著『春画入門』(文春新書)は2万部を越えた。
欧州でNO.1!話題の恋愛小説日本上陸 アメリカ、ヨーロッパ、オセアニアで刊行と同時にブックランキングの上位に入り、ロングセラーを記録している恋愛小説が日本上陸。作者アナ・トッド氏は、これが処女作。25歳という若さあふれるアナが、大好きなアーティスト「ワン・ダイレクション」のハリースタイルズをモデルにネットで書き綴った恋愛小説に世界中の女性が熱狂。各国で書籍化されベストセラーにランクイン。その後、映画会社パラマウント社が、映画化権を購入するなど、次々とビッグニュースが舞い込み、さらなる展開が期待される。 物語は、主人公テッサが名門ワシントンセントラル大学に入学するところから始まる。希望を胸に大学の門をくぐったテッサだったが、そこで、全身タトゥーで女遊びの絶えないハーディンと最悪な出会いを果たす。これまでの人生で出会ったことのないような破滅的な男、絶対に関わりあいになってはいけないと自分に言い聞かせるが、心の奥でどんどん惹かれていき・・・・・・。 初めてのキス、初めての本物の恋、初めてのセックス、そして二人を脅かす波乱のドラマ。テッサの恋から目が離せません。全4巻毎月連続刊行予定。
ヨーロッパランキングNO.1恋愛小説 ネットでアナ・トッドが書き綴った恋愛小説が、全世界の女性を熱狂の渦へ。 その後、欧米各国で書籍化されブックランキングNO1を獲得。話題の小説が、いよいよ日本で刊行。全4巻。1.2巻同時発売。 最悪な出会いを果たした女子大生テッサと究極の遊び人ハーディン。特定の彼女を作らないことで有名なハーディンは、次々と女をとっかえひっかえ遊びまくる。そんなハーディンとは関わらないようにしようと壁を作るテッサだったが、ハーディンはお構いなしに、ちょっかいを出してくる。そんなハーディンになぜか次第に心惹かれていくテッサ。さらには、ハーディンの心に暗く影を落とす過去や、彼の文学的知識の高さを知り、否応なく惹かれていく自分に気がついてしまう。弄ばれるとわかっているのに、その一方で近づきたいと思い始めるテッサ。そんなジレンマの中、テッサが取った行動は・・・?
大ヒットドラマ「5→9」待望のノベライズ Cheese!で連載中、コミックス累計300万部を突破した相原実貴・著の『5時から9時まで』がフジテレビ系月9でドラマ化。石原さとみがN.Y.に憧れる英会話学校講師・桜庭潤子を、山下智久が僧侶・星川高嶺を演じ話題になったラブコメディー。待望のノベライズ刊行。 超自己チューな東大哲学科卒の星川、潤子の大学時代のサークル仲間・三嶋、同じく英会話学校講師のアーサー、英会話学校のジェネラル・マネージャーの清宮と、潤子の周りの男子たちが、にわかに潤子に注目し始める。モテ期到来か!?最後に潤子が選ぶのは・・・?ノベライズのラストは、ドラマともコミックスとも違う、もう一つのエンディング。『5時9時』ファン必見の1冊です。
生意気盛りな惟喬親王のお世話をしていた、在原業平。しかし、権勢を誇る藤原良房の娘に惟喬親王の異母弟が誕生し、皇位継承を巡って暗雲が立ちこめる。やがて、親王に身の危険が迫るようになった。そのころ、親王に仕える香澄から、藤原家の陰謀が隠された和歌の秘密を暴いて欲しいと言われる。業平は、陰陽師の行貞とともに和歌の謎を解き明かすとともに、隠されていた文書を発見する。それは、藤原家の闇の歴史が記されたものだった。業平は、親王を守ることができるのか。宮中一の美男子業平と親友の陰陽師が活躍を繰り広げる、書き下ろし王朝ミステリー。
140万部突破シリーズの面白さを一冊に! 時は1970年代。ヤンチャでムチャな高校生たちと大人げない駐在さんが繰り広げる、抱腹絶倒のいたずら合戦の中から名作だけを収録したベスト版を刊行!第一弾は、「闘争の巻」。ママチャリたちと駐在さんの仁義なき闘争の歴史を一冊に収めました。 まずは、これから「ぼくちゅう」をはじめよう!
君には、警察学校をやめてもらう。 この教官に睨まれたら、終わりだ。全部見抜かれる。誰も逃げられない。 警察学校初任科第九十八期短期課程の生徒たちは、「落ち度があれば退校」という極限状態の中、異色の教官・風間公親に導かれ、覚醒してゆく。 必要な人材を育てる前に、不要な人材をはじきだすための篩、それが警察学校だ。 週刊文春「2013年ミステリーベスト10」国内部門第1位、 宝島社「このミステリーがすごい! 2014年版」国内編第2位、 2014年本屋大賞第6位に輝き、 80以上のメディアに取り上げられた既視感ゼロの警察小説! 累計30万部突破! オビコメントは、横山秀夫さん。 【編集担当からのおすすめ情報】 待望の続編、ついに登場! 『教場2』、2016年2月末日発売!
溝口洋は、キャプテンとして南雲学院高校自転車部を率いる立場になった。自転車部を取り巻く環境も変わった。予算が削減される中、新任コーチが就任。その厳しい指導への不満やインターハイ連覇を義務づけられたプレッシャーで、チーム内の不協和音が高まっていく。それは必然的に、怪我から復帰して間もない洋に、大きな波涛となって押し寄せるのだった。高校最後の夏、親友でライバルでもある岳との切磋琢磨で、洋はどう成長するのか。連覇は達成できるのか。大人の世界への旅立ちを前に、もがく少年たち。ベストセラーシリーズ高校生編、クライマックス!
四年前に京で会った越五屋の主人、三津井庄右衛門から、ある日、平賀源内に思いもかけない依頼が舞い込むー。息子・庄九郎救出のため、漂着したという南の島への探索をしてほしいというのだ。島から唯ひとり生還した水夫によれば、向かうべき島は「ニルヤカナヤ」。黄金の島で、龍が棲むという。同じ情報を得た和蘭陀国、盗賊・火鼠の一味も加わり、三つ巴の野望が渦巻く中、源内は、三国船「ゑれき丸」を完成させ、杉田玄白らとともに江戸を発つ。そして立ち寄った琉球で、江戸学者を名のる老人・牧志朝典から加良間に伝わる祭りと目蓋のないユタの話を聴く。
和歌山県串本町のダイビングショップでガイドとして働く女性ダイバー高畑水輝。そのもとを偶然訪れたトルコ人青年ギュスカン。彼の目的はいまから125年前、祖先ムスタファを乗せた軍艦「エルトゥールル号」の遭難現場に潜り、「あるもの」を捜すことにあった。バディとして潜る水輝が一瞬目を離した隙に突然視界から消えたギュスカン…。1世紀の時を経て、日本とトルコの時空を超えて、絡み合う宿命。それは偶然なのか、必然なのか。海の脅威を知り尽くした作家が「知の腕力」で描いた息を呑む渾身の海洋小説!
浜名湖岸にあるビルが炎上し、男の焼死体が発見された。男の名は、藤田武。妻の美里には、何のために武が死んだのか分かっていた。時代は一気に、太平洋戦争の末期に遡る。武の祖父徳之助は「フジタ浜名湖地震津波研究所」をつくり、息子の健太郎と研究に従事していた。米軍による空襲が勢いを増し敗色濃い戦時下に、政府、軍部が国民に強いたものは言論統制、報道管制だった。そんななか、藤田親子は大地震・津波の襲来を予知し、警鐘を鳴らそうとした。そして、一九四四年十二月七日に、昭和東南海地震が起こる。これが次の大地震を誘発すると警告する藤田親子を、当局は拘留し弾圧した。実際に、翌年一月十三日には三河地震が起こったのだが…。しかしながら、徳之助は鉱山に、健太郎は沖縄戦線に送り込まれ、徳之助は行方不明になった。戦後、戦争での悪行を暴くために、藤田健太郎と息子の武は、それぞれの時代に動きはじめたのだったー。
駅伝×料理男子。熱涙間違いなしの青春小説 陸上の名門高校で長距離選手として将来を期待されていた眞家早馬(まいえそうま・高3)は、右膝の骨折という大けがを負いリハビリ中。そんな折、調理実習部の都と出会い料理に没頭する。一学年下で同じ陸上部員の弟春馬、陸上部部長の親友助川、ライバル校の藤宮らは早馬が戻ってくることを切実に待っている。しかし、そんな彼らの気持ちを裏切って、心に傷を抱えた早馬は競技からの引退を宣言する。それぞれの熱い思いが交錯する駅伝大会がスタートする。 そのゴールの先に待っているものとは……。 高校駅伝、箱根駅伝の臨場感溢れる描写とともに、箱根駅伝を夢見て長距離走に青春を捧げる陸上青年それぞれの思いと生き様が熱く描かれる。青年達の挫折、友情、兄弟愛・・・。熱い涙、しょっぱい涙、苦い涙、甘い涙が読む者の心を満たします。 読後は爽快感と希望に溢れる熱血スポーツ小説です。 【編集担当からのおすすめ情報】 誰よりも何よりも駅伝が大好きな著者が心を込めて紡いだ青春小説です。息詰まる駅伝シーン。スポーツ小説の枠だけにとどまらない人間ドラマ。料理を通して感じる人の温もり。そして・・・・。 現在青春まっただ中の世代にも、かつて青春だった世代にも、誰かのために料理を作っている世代にも、スポーツ観戦が大好きな方々にも、多くの方の心に感動を呼ぶこと間違いなし! 2作同時デビュー作で話題を呼び、早くも青春小説の旗手と歌われる著者のすべてが詰まった、青春小説の傑作誕生です。
中上健次、未完の遺作が初単行本化! 1個3億円のエメラルド3個を携え、ブラジルから来日したオリエントの康の遺児タケオは、新宿で「中本」の一統である“毒味男”や、オリュウノオバの甥っ子である”九階の怪人”と出会う。 “毒味男”の一味は、最初に地上げ屋の斎藤順一郎を焼き殺したが、彼らの周囲をGメンが嗅ぎ回り始めので、一味はと共に紀州・新宮へ舞い戻る。そして、次の標的に土地の実力者・佐倉(この時、130歳近い年齢だが)を選ぶのだが……。 新たな抗争の予感を湛える長編。「千年の愉楽」の続編ともいえる未完作。「週刊ポスト」にて連載中に絶筆した。
初めて司祭となった日本人の生涯を描く 「何のために苦しい旅を続けるのか。いつかは捕まり、殺されることも確実なのだ。しかし、いかなる苦渋にみちても肩から人生の十字架を棄ててはならぬ」……。 船を乗り継ぎ、砂漠をよぎって、日本人として初めてエルサレムを訪れ、後にローマに学び司祭となった実在の人物・ペドロ岐部。 この破天荒な訪欧大旅行は、イエズス会等の組織の保護なしに、個人の自力で成し遂げた、日本人としても最初の快挙だった。やがて彼はキリシタン弾圧の荒れ狂う日本に立ち戻り、使命に生きたのだが・・・・・・。 17世紀前半の日本におけるキリスト教弾圧の貴重な通史であり、「沈黙」とともに、作者のキリスト教観の理論的な最高峰に位置する一冊である。一日本人ペトロ岐部の劇的生涯を描く。 【編集担当からのおすすめ情報】 遠藤周作著の名作・復刻版