出版社 : 平凡社
財産を得たデイビッドは自らを危機にさらす裁判にあえてかかわるのか。偶然に逢った高地の娘になぜかくも魅かれるのか。逃亡中のアランとは再会できるのか。拘束された孤島からどうやって脱出するのか。暗黒の政治裁判から無実の者らを救い出すことができるのか。18世紀スコットランドの歴史を背景に、少年は行動し、恋し、成長する。スティーブンソン最高傑作の完結篇を新訳で。
父を失ったデイビッドが新たにその存在を知らされた叔父とは何者か。さらわれた少年は奴隷に売られてしまうのか。船内の戦闘をどうやって生き延びるのか。難破、孤立、突然の暗殺事件、強いられた逃亡…18世紀スコットランドの歴史を背景に、襲いくる危機、危難、災厄。スティーブンソンの最高傑作を新訳で。
『おばけずき』に始まる平凡社ライブラリーの夏の定番“文豪怪異小品集”シリーズの記念すべき十冊目「特別篇」は、幻想童話ー文豪たちによるファンタジー名作集!泉鏡花「海戦の余波」、内田百〓「王様の背中」、宮沢賢治「ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記」のほかこの分野の創作に長けた名匠たちが決まって生涯に数作、あたかも示し合わせたかのように書き残した名作を厳選し、一巻に集成した、かつてないアンソロジー。
明治末から昭和半ばにかけてそれ以前の男色ともそれ以後の男性同性愛とも一線を画し国家的暴力・家父長的暴力へのアンチテーゼとして生まれた少年愛の文学。確かに存在したその系譜を江戸川乱歩、川端康成、中井英夫ら男性作家一五人の作品で編み出すクィア・アンソロジー。
天然痘、コレラ、インフルエンザー突然襲いくる見えない恐怖。神罰論、環境説、帝国主義、性差別、戦争などと絡み合い、記憶と忘却の狭間で人類社会に大きな禍根を残してきた疫病を描き、コロナ・パンデミック後の世界を考える指針となる七編。
科学的知識と想像力が綯い交ぜとなり、常識や既成概念を次々と突き崩していった一八世紀初頭。宗教・社会制度・日常生活すべてに及ぶその自由な言説空間に偉大なる想像(創造)力をもった謎の男によって放たれ、偽書ながら欧州を席倦、その後の東アジア認識にも大きく影響した世紀の奇書。
不良で、動物好きで、とてつもない飲んべえで、法螺吹きのでたらめ人間、でも自分に正直で、観察眼鋭く、筆の力は抜群で、威張っている奴を見ると、どうしてもからかいたくなるーそんなハシェクの魅力を一挙紹介。カフカ、チャペックと並ぶチェコの代表的人気作家の波乱万丈の実体験に基づくおもしろすぎる二七編。ヨゼフ・ラダの挿絵入り。
「人間たちが探しているものは、たった一輪のバラとか、ほんの少しの水のなかに、ちゃんと見つかるものなんだよ…」サン=テグジュペリが綴った、目には見えない、ほんとうに大切なもの。人生にそっと寄り添う53の言葉。