出版社 : 幻冬舎
ミス・ユニバース日本事務局で働く由希のボスは、NYの本部から送り込まれた美の伝道師エルザ。愛車ジャガーで都内を飛び回り、メディアにひっぱりだこの強烈な個性を放つ人物だ。彼女の元に選りすぐりの美女12名が集結し、いよいよ運命の2週間が開始。苛酷で熾烈なキャンプで嫉妬に悶え、男に騙され、女に裏切られ。そして最後に残るのは?
中学校の同窓会の幹事をするはめになった宏樹だったが、参加者は一向に集まらない。出席率を上げるため、宏樹はかつての仲間たちの消息を尋ねる。クラスの人気者、優秀な委員長、落ちこぼれ、そして、ずっと会いたかったあの人…。だが、それぞれが思い出したくない過去や知られたくない現状を抱えていた。切なくてほろ苦い大人のための青春小説。
二〇歳に満たない少年兵を布張りの練習機で敵艦に体当たりさせる特攻作戦が行われた太平洋戦争末期。整備士の深田隆平は練習機が特攻に使われるとは思いもせず、悪戯心で操縦席に武運長久の祈りを刻んだ。あと数日で終戦と噂されるが、そんな隆平のもとへ特攻隊員と思しき若者から匿名で感謝の手紙が届くー。実体験をもとに綴る奇跡の邂逅譚。
浩子と離れて神津島の高校に赴任した陽一は、同僚教師から挑発のネタにされる。「バスケの授業で陽一からボールを奪えたら、無条件で体育の評価は5」。これに挑んできたのは、無口な転校生・神谷だった。静まり返る体育館で、神谷は鮮やかなプレイを見せるー。一方、T校の教え子・加賀屋はプロを目指すも消耗していた。人気青春小説シリーズ第八弾。
愛人の援助を受けセレブ気取りで暮らす千遥は、幼い頃から母の精神的虐待に痛めつけられてきた。一方、中学生のとき父を亡くした亜沙子は、母と二人助け合って暮らしてきた。千遙は公認会計士試験に受かった年下の恋人と、亜沙子は母の勧めるおとなしい男と結婚を決める。けれどその結婚が、それぞれの歪んだ母娘関係を暴走させていく。
「霞んでいく夢とか希望を、ここに来れば取り戻せる」。仕事もせず実家で寝てばかりいた二三歳の僕は、そう信じてディズニーランドにひとりで通っている。アトラクションの列で家族や学生時代の回想にふけったり、美少女をスカウトマンから助けようとしたり、ある夜、そんな毎日が父親にバレてー。夢と魔法の王国が舞台の笑って泣ける青春小説。
八代将軍の座に就いた吉宗は、かつて自分をぼこぼこにした久留米藩主・有馬虎之助への恨みを忘れていない。腕の立つ久留米藩士が一人、また一人と襲われ、虎之助の裏の顔である極道の丑蔵一家でも幹部が嵌められ投獄された。やくざ一掃を唱える町奉行・大岡越前まで現われて追い詰められる虎之助。反撃の目はあるのか!?緊迫のシリーズ第二弾。
誰もが避けては通れない、 愛する人の、 そして自分の「最期」について静かな答えをくれる、 各紙誌で絶賛された現役医師のデビュー作。 2018年6月21日のNHK「ラジオ深夜便」にて紹介され、話題沸騰中! 「生とは何か。死とは何か。答えの出ない問いへの灯りのような一冊」(書評家・吉田伸子さん) 「本書を読んで何よりも私は、救われた、と感じた」(書評家・藤田香織さん) 大学病院の総合診療科から、「むさし訪問クリニック」への“左遷"を命じられた37歳の水戸倫子。そこは、在宅で「最期」を迎える患者専門の訪問診療クリニックだった。命を助けるために医師になった倫子は、そこで様々な患者と出会い、治らない、死を待つだけの患者と向き合うことの無力感に苛まれる。けれども、いくつもの死と、その死に秘められた切なすぎる“謎"を通して、人生の最期の日々を穏やかに送れるよう手助けすることも、大切な医療ではないかと気づいていく。そして、脳梗塞の後遺症で、もう意志の疎通がはかれない父の最期について考え、苦しみ、逡巡しながらも、大きな決断を下す。その「時」を、倫子と母親は、どう迎えるのか?
美しい母と二人、何不自由なく暮らしていた武田。その母が殺害された。謎の数字と、自らが本当の親ではないことを言い遺してー。自分が見てきた世界は何だったのか?自分は何者なのか?記憶喪失の女、自分を付け狙う怪しい影、実の母を殺した友人…無関係に見えた複数の謎の向こうに、武田はついに巨大な陰謀があることを知る!
健康器具会社で働く美菜子に企画部への異動辞令が下りた。6年越しの希望が叶い喜んだのも束の間、勤務先が畑とわかり、美菜子は「元カレと結婚しておけばよかった」と落胆を隠せない。しかも共に畑を運営する区の職員、河田は神経質で無愛想この上ない。二人は開園イベントの準備にとりかかるが…。都会の畑で始まる不器用な恋の行方。
追掛日菜子は舞台俳優・力士・総理大臣などを好きになっては、相手の情報を調べ上げ追っかけるストーキング体質。しかしなぜか好きになった相手は、殺人容疑をかけられたり脅迫されたりと、毎回事件に巻き込まれてしまう。今こそ、日菜子の本領発揮!次々と事件解決の糸口を見つけ出すがー。前代未聞、法律ギリギリアウト(?)の女子高生探偵、降臨。
「黒田左少将どのの猿楽の催しに貴公をお連れしたいのだが」。公儀目付役・稲生正英の言葉に多田文治郎は耳を疑った。家出娘の相談で稲生邸を訪れたのだが、その話が終わるや否や乞われたのは、大大名の催す祝儀能への同道。幽玄の舞台に胸躍らせる文治郎だったが、晴れの舞台で彼が見たものとはいったい…?瞠目の時代ミステリ、第二弾!
企業間に起きた問題を、秘密裏に解決する鶴谷康。そんな彼に、不動産大手の東和地所から土地売買を巡るトラブル処理の依頼が届く。東京五輪開催を前に、再開発事業を進める西新宿の二つの土地。その背景に、関西のある大物ヤクザの暗躍があった。政治家や警察官僚を巻き込んだ利権と癒着の巣窟を前に、命を狙われる鶴谷の運命は?シリーズ新章開幕。
女将のお滝が作る賄いの美味さに、小さな米問屋・熊野屋に居ついてしまった百地市郎太。ある日、大店に賊が押し入り大金を奪った上、主人から奉公人まで皆殺しにする事件が起きる。その店は熊野屋の大得意。ただの盗みか怨恨かー。義憤を感じた市郎太は事件解決のため動き出す。先祖伝来の鉄拳、煙幕、棒手裏剣で悪党成敗!最強義賊シリーズ第二弾。
将軍家の密偵としての顔を持つ大店の若旦那藤次郎が抜け荷の疑いをかけられ、小伝馬町の牢屋敷に送られた。噂は瞬く間に町を駆け巡り、商売は上がったりに。さらに許嫁の父の哀しい過去に端を発した事件も勃発し…。その資金力、秘伝の剣術で数々の危機を潜り抜けてきた若旦那、終に万事休すか!?江戸の風情と人の情愛が胸に迫るシリーズ第三弾。
出産が命がけだった江戸時代、妊婦と赤子を一流の医術で救う女医・お悦。助産に限らず市中に蔓延する流行病も治すお悦だったが、世話をしていた臨月の妊婦が骸となって見つかる。新入りの弟子・賢作や定町廻り同心・細貝と真相を探るうちに、大奥を揺るがす策謀に辿り着いてしまう…。病と悪を退治する6話を収録した、痛快無比の傑作時代小説。