出版社 : 扶桑社
桑野信介は腕のいい建築士。ルックスも収入も人並み以上だが、「メリットがない」という考えから、50歳を過ぎた今も結婚の経験はない。偏屈で皮肉屋の桑野は、プライドの高さとこだわりの強さから恋人をつくることもなく、気楽なシングルライフを送っていた。そんな桑野がひょんなことから、近所で弁護士事務所を構える吉山まどか、まどかの依頼人でカフェ店長の岡野有希江、隣室に引っ越してきた謎の若い女性・戸波早紀と出会う。人生100年時代といわれるこのご時世。折り返し地点を過ぎても独り身を謳歌する桑野は、今度こそ結婚するのか、しないのか!?
米海軍沿岸域戦闘艦“ミルウォーキー”は、黄海における韓国軍との掃海訓練演習の最中に、北朝鮮軍のコルヴェット三隻が漢江と仁川沖に機雷を敷設しているとの情報を受信する。さらには北朝鮮のフリゲイト二隻から突然の攻撃を受け、ついに交戦状態に突入。女性艦長のケイト・ビギロー中佐は、友軍の逃走を支援するため敵を引きつけながら回避行動を取ることを決意する。一方、チェイス・ウィリアムズ長官率いるアメリカの情報機関オプ・センターにも、北朝鮮急襲の報は逐次届いていた…!
米戦闘艦“ミルウォーキー”は、性能で上回る北朝鮮のフリゲイト二隻相手に果敢に善戦するも、ついに被弾・炎上、退去を余儀なくされる。ビギロー艦長の指示のもと、乗組員たちは延坪島群の小さな島、求智島に避難することに。しかし、北朝鮮軍による米乗組員人質計画はまだ始まったばかりだった。乗員奪還作戦を始動したオプ・センターは、黄海に向けて救出チームを派遣するが…。一触即発の危機に立ち向かうオプ・センター・メンバーの活躍やいかに。人気ミリタリー・アクション復活第二弾!
大人気コーナー「ファミリースカッと」の感動エピソード10編を完全ノベライズ!家族のあたたかさに涙腺がゆるむ。
法医学者の万木朝顔が、刑事である父・平の部下の桑原と結婚してから5年の年月が流れていた。二人の間にできた娘・つぐみは4歳になり、同居している平の協力も得ながら育てつつ、それぞれの職務を全うしていた。ある日、桑原の県警捜査一課への異動が決まるが、同じ時期に、2011年の東日本大震災で行方不明になった朝顔の母・里子の手袋が見つかったとの連絡が入るー。日々起こる事件を縦軸に、母の行方を横軸に物語は進行し、クライマックスを迎える完結編!
SEALだったマットは、監禁中の子どもを見捨てられなかったことが原因で不本意な除隊を余儀なくされ、かつての上官の経営する会社に籍を置く身となった。結局子どもを助けられなかった自責の念から世捨て人のような生活を送る彼はある日、山で助けた記憶喪失の美女にも似たような監禁の痕跡を認める。この人こそ絶対に守ると心に誓うのだが、彼女を監禁していたのは誰?その正体がわかるにつれ、マットとの因縁、LAを標的とするテロ計画までも明らかに…。愛と陰謀が絡み合う真夜中シリーズ第九弾。
アイダホで隠棲中のボブ・リー・スワガーを、ひとりの女性が訪ねてくる。彼女の名はジャネット・マクダウェル。2013年にイラクの戦地で息子を射殺した敵軍のスナイパーをずっと追い続けているという。その男こそは「ジューバ・ザ・スナイパー」の異名で恐れられてきた、凄腕のシリア人テロリストだった。アラブ諸国でジャネットが歩んできた壮絶な体験談を聞いて胸を打たれたボブは、あくまで調査への協力としながらも、情報収集のためテルアヴィヴに飛び、モサドの高官と面会することにー。
ボブの分析をもとに割り出されたジューバの拠点にイスラエル軍が急襲をかけるも、軍はすんでのところで彼を取り逃がしてしまう。その後、消息を断ったジューバが向かったのはまさかのアメリカだとの情報が。イスラム最強の天才シューターが狙う標的とはいったい誰なのか。射撃決行の場所と時間は?マンハントの最前線に復帰したボブが体験する壮絶な追跡劇。そして、やがて訪れる「狩りのとき」、二人の放つ必殺の銃弾がうなりを上げる!巨匠の新たなる代表作ここに誕生!
ある日、新米法医学者・万木朝顔が勤務する興雲大学法医解剖室に、管轄エリア内の野毛山署に異動したばかりの刑事の父、平が女性の遺体の解剖依頼に訪れた。発見されたのは倉庫だったが、溺死と思しき結果が出る。朝顔は真摯に遺体と向き合い、平は女性が殺された現場を突き止め遺留品捜査を徹底することで、事件解決へと近づいていくー。遺体から見えてくる真実を追究する日々を送りながらも、二人は2011年に起こった東日本大震災で行方不明になった母を忘れられないでいた…。さまざまな物語が交錯する法医学ドラマ。
究極のノワール 復刊! 『このミステリーがすごい!2001年版』(宝島社) 海外編 第1位 『同 2019年版 キング・オブ・キングス』(過去30年のベスト10) 海外編 第5位 「安物雑貨店(ダイムストア)のドストエフスキー」 ーージェフリー・オブライエン(本書所収評論より) 「トンプスンの最高傑作は他とは別格で、 ハメットの『赤い収穫』と比較されるべき 犯罪文学の金字塔。この魂の荒涼が吐きつける 言葉に震撼させられずしてハードボイルドの なんたるかはとうてい語れまい」 ーー中条省平(フランス文学者) ポッツヴィル、人口1280。この田舎町の 保安官ニックには、心配事が多すぎる。考 えに考えた結果、自分にはどうすればいい か皆目見当がつかない、という結論を得た。 口うるさい妻、うすばかのその弟、秘密の 愛人、昔の婚約者、保安官選挙……だが、 目下の問題は、町の売春宿の悪党どもだ。 思いきった手を打って、今の地位を安泰な ものにしなければならないーー饒舌な語り と黒い哄笑、突如爆発する暴力! 人間の 底知れぬ闇をえぐり、読者を彼岸へとみち びく、究極のノワール。巻末にトンプスン 再評価のきっかけとなった歴史的評論を収 録のうえ、新装版で復刊!〈解説・吉野仁〉 Jim Thompson ジム・トンプスン 1906年生まれ。職業を転々としながら作家活動をつづけ、42年に初長編を出版。49年に犯罪小説に転じ、その後、ペイパーバック・オリジナルを書きとばす。50年代なかば、S・キューブリックの映画製作にかかわる。小説が斜陽となると、TV脚本にも従事。作品がすべて絶版の状態で、77年に死去。死後、ようやく作品の再評価がはじまった。 〈扶桑社ミステリーのジム・トンプスン作品〉 『グリフターズ』 『おれの中の殺し屋』 『ポップ1280』 『失われた男』 『荒涼の町』 『残酷な夜』 『この世界、そして花火』
ドイツ推理作家協会賞受賞『謝罪代行社』の鬼才が贈る衝撃の罠 冬。ベルリン。闇に消えた子どもたち。ただ一人生還した少女… 「時制」と「人称」の迷宮の果てに待ち受ける驚天動地の真相とは! このラスト、予測不能。 雪の夜、ベルリン。13歳のルチアとその弟 が何者かに誘拐された。2週間後保護され た彼女はそれから6年間、謎の沈黙を守り つづけることになるーー。一方、教師のミ カはパブで4人の男たちと接触を持ち、仲 間として加わることに成功する。それはず っと温めてきた計画の第一歩ーーミカを衝 き動かすのは、父親としての妄執にも似た 狂おしい想いだけだった。予想を超える展 開の果てに待ち受ける驚愕の真相とは? 黒々とした衝撃が胸を貫き、腹を震わせる 傑作ミステリー登場!(解説・酒井貞道) Zoran Drvenkar ゾラン・ドヴェンカー 1967年、クロアチアに生まれる。3歳でドイツのベルリンに移住。1989年に作家デビュー。詩集や児童書など多彩なジャンルを手がけながら、2009年に発表したミステリー『謝罪代行社』でドイツ推理作家協会賞(グラウザー賞)を受賞。日本でも本作は複雑な構成と叙述的仕掛けの面白さで大きな評判を得た。その他のミステリー作品に『Du bist zu schnell』『Du』がある。
18カ月前にアラビア海で発生したエアバス失踪事件。ナポリの造船所で破壊工作に見舞われた謎の貨物船コロッサス5。さらには西インド洋で、貨物船トライトン・スター号が、遭遇した正体不明の遭難船による電光石火の作戦行動を受け、乗っ取られる。これら一見無関係に思えるすべての出来事の裏には、とある秘密結社が進行する巨大な陰謀が絡んでいた。特別任務の遂行中に不穏な動きを察知したオレゴン号船長ファン・カブリーヨと仲間たちは、背後に秘められた計画の全貌を探り出すため奔走する。
2000年の悲願を叶えるべく野望に燃える秘密結社、その名は“無名の九賢”-紀元前のインドを治めたアショーカ王に由来する組織だ。彼らはメンバー9人の巨大な権力と資本力を背景に、人類救済のための極秘計画“コロッサス”をいまにも実行せんとしていた。一方、“九賢”で唯一計画に反対するメンバーは、これに対抗すべく衛生兵器“金剛杵”システムをついに発動する!カブリーヨたちは世界滅亡の危機を回避することができるのか?シリーズ屈指の壮大な規模で展開する海洋冒険小説の最高峰!
強欲な人間たちから大金を騙し取るダー子、ボクちゃん、リチャードの詐欺師トリオがかえってきた!闇金業者の阿久津から3億円をせしめる計画を立てるが、逆に5000万円を奪われてしまう。占いにハマっていたリチャードは、この失敗は、タロット占いの結果が最悪だったダー子が原因かもしれないと不安に。また、同じ時期に手相をみてもらったボクちゃんも、「身近に災いを呼ぶ者がいる」と言われ、それがダー子なのではと心配する。そんな二人の動揺をダー子は笑い飛ばしたが…。壮絶な騙し合いをくぐり抜け、最後に笑うのはだれだ!?
1943年イタリア、ミラノ。ピノ・レッラは女の子とジャズと食べ物に夢中の17歳だ。だが彼の運命は、第二次世界大戦の戦火が市街へと拡大するにつれ激変する。弟と二人でアルプス山中の自然学校に疎開することになったのだ。ピノはそこで、運営者の神父から指示を受け日夜アルプス登山に勤しむが、それはある特殊な任務のための訓練だった。ナチスに追われるイタリア在住のユダヤ人を、山越えでスイスへと逃がす手伝いをピノにさせようというのだ。彼は危険を覚悟で、道案内役を引き受けるー。
アルプス山岳ルートを用いたユダヤ人の逃亡支援を続けていたピノは、軍役に就くためミラノに呼び戻される。1944年夏、ひょんなきっかけからナチスの高官ライヤース少将の運転手に指名されたピノは、そこで働きながらひそかにスパイとして反ナチス運動に協力することを決意する。運命の女性との再会、垣間見るナチスドイツの内幕、次々と訪れる親しい人々の死…。数奇な運命に翻弄されるピノを待ち受ける未来とは?実在したレジスタンスの半生をもとに描かれた驚愕の傑作戦時冒険小説!
ボディガードの会社を経営するベネットは、実際の任務からは退いていたが、大物ヘッジファンドのオーナーからのたっての依頼で、その娘エルを直接警護することになった。ロシアマフィアから身を隠すために始まった二人きりの潜伏生活で、彼はエルの美貌だけでなく天才的な頭脳にすっかり骨抜きにされてしまう。できることなら、このままずっと一緒にいたい。しかし、事件の解決とともに別れのときは近づいて…。愛と欲望と危険とがロンドンの夜に溶けあう、官能ロマンティック・サスペンス!
内容(「BOOK」データベースより) ある雪の日の夕方、借金を苦にして自殺した両親の墓参りに向かうため、ハンク・ミッチェルは兄とその友人とともに町はずれの道を車で走っていた。途中ひょんなことから、彼らは小型飛行機の残骸とパイロットの死体に出くわす。そこには、440万 ドルの現金が詰まった袋が隠されていた。何も危険がなく誰にも害が及ばないことを自らに納得させ、3人はその金を保管し、いずれ自分たちで分けるためのごくシンプルな計画をたてた。だがその時から、ハンクの悪夢ははじまっていたのだった。ス ティーブン・キング絶賛の天性のストーリー・テラー、衝撃のデビュー作。
25年前に家族を殺された主人公は、 真実にたどりつけるのか…? 2019年1月クールの月9ドラマ『トレース〜科捜研の男〜』の後半ストーリーのノベライズ本。この作品は、月刊コミック誌『コミックゼノン』(発行:ノーススターピクチャーズ 発売:徳間書店)で連載中の古賀慶による人気漫画『トレース 科捜研法医学研究員の追想』を原作とした刑事/法医学ものです。 河川敷で死体で発見されたホームレスは、真野礼二の兄・義一と高校時代の同級生だった。 25年前、真野は家族全員が殺された事件の真相に一歩近づくが……いよいよ、物語最大の謎が解き明かされる!