出版社 : 新評論
1952年、北ドイツの町ヴィンデビーの沼で、一体のミイラが発見された。調査の結果、「およそ2000年前に処刑された推定13歳の少女の遺体」と断定される。少女はなぜ非業の死をとげたのか?両目を覆う布にはどんな意味があったのか?稀代のストーリーテラーの導きで、わたしたちはミステリアスな古代世界へといざなわれてゆく…考古学・法医人類学の最新知見と帝政期ローマの民族誌をもとに、古代ゲルマニアを生きた名も知れぬ「女子ども」の真実に迫る、異色の歴史ミステリー小説!
少女は14歳で“イレモノ”となり、“産品”を身ごもった。やがて産まれた男児には、ある「欠陥」があったーはたして少女は“母”になることができるのか?全世界1,200万部のミリオンセラー『ギヴァー』(2014年映画化)、その続編『ギャザリング・ブルー』『メッセンジャー』で提起されたすべての謎が、いま解き明かされる!“ギヴァー4部作”堂々完結。
★ギヴァー4部作/第3弾!!今夏全米映画公開『The Giver』続編 原作1000万部(各国語翻訳含む)・不朽の名作『ギヴァー 記憶を注ぐ者』続編,待望の邦訳! ◎あらすじ…主人公は,第2弾『ギャザリング・ブルー』でも活躍したやんちゃ坊主・マティ(幼少時の名はマット)。15歳くらいに成長し,相互扶助の平和な〈村〉で暮らしています。夢は,伝言や使い走りの仕事を担う〈メッセンジャー〉になること。マティも,ジョナスやキラのように不思議な力をもっています。でも,彼自身はまだそれに気づきはじめたばかりです。 あるとき,〈トレード〉と呼ばれる未知の風習がもちこまれ,〈村〉とその外に広がる〈森〉に不吉な変化が生じます。〈森〉をよく知るマティは,事態を打開するため旅に出ます。目的は,遠く離れて暮らす幼なじみのキラを〈村〉に連れてくること。しかしその前途には,想像を絶する困難が待ちうけていました。はたしてマティは,キラをぶじに連れ帰ることができるのでしょうか…? ◎読みどころ…何と言っても,『ギヴァー』の登場人物に再会できるのが最大の魅力です! そして前二作と同様,子どもの未来,平等,共生,「交換と犠牲」など,深いテーマを含んでいます。また,マティの成長をつうじて人生を深く考えさせる教養小説の要素も有しています。前二作と比べて,ファンタジー性とスリルが増しているところも大きな魅力です。 ◎映画化速報!! 映画『The Giver』(原作:小社刊『ギヴァー 記憶を注ぐ者』)は、8月全米公開予定(日本公開の詳細は未定)! 監督:フィリップ・ノイス/出演:ジェフ・ブリッジス,メリル・ストリープ,ブレントン・スウェイツ,テイラー・スウィフト *詳しくは小社サイトをご参照下さい
現在、欧州議会議員を務める著者は、強制追放のためにシベリアの寒村に生まれ、スターリンの死後の「雪解け」を機に、4歳の時に両親に連れられて祖国ラトビアの地を初めて踏んだ。本書は、独立回復以降に入手可能となった公文書や、家族の日記とシベリア体験者の声をもとに、旧ソ連における大量追放の犠牲となった家族の足跡を追い、追体験する自伝的な作品。歴史に翻弄される個人の悲運を浮き彫りにし、バルト三国の近代史に残る傷跡に光をあてる。
あらすじ…足の不自由な少女、キラ。唯一の庇護者であった母がある日、突然の病に倒れ亡くなってしまう。体の不自由な者にとって苛酷な「村」の環境のなかで、キラは自分が生き残れないかもしれないことを覚悟する。しかし彼女には、「村」の未来にかかわるある不思議な力がそなわっていた… 読みどころ…前作『ギヴァー』と異なり、「少女」が主人公で、「糸」「布」にまつわる特殊技能がテーマです。登場人物たちのサバイバルは前作よりもかなり苛酷。しかし、ひきしまった文体と物語展開、「幸福」や「共生」の意味を深く考えさせるストーリーテリングの手腕は健在! つづく第3作の主人公となる型破りでキュートなキャラクターも登場します! 海外レビューより…フィクションの達人ロイス・ローリーは、写実的な物語とファンタジーのいずれにも卓越している。そして、わたしたちの文明の将来の姿を写しとっているかもしれないこの物語は、作家の最高傑作のひとつだ。-『ブックリスト』誌 ローリーが、あのニューベリー受賞作『ギヴァー』で描いた象徴的な近未来の世界に戻ってきた…いつもながら思索と議論をよびさますたくさんの題材がちりばめられているだけでなく、今回は“魔法モノ”のタッチも加わっている。そして読者は、前作のあの謎めいたラストシーンを読み解くためのかすかなヒントをも見いだすことができるかもしれない。-『カーカス・レビュー』誌
スペインが誇る名ジャーナリストが、世界的ベストセラー作家パウロ・コエーリョの自宅で1週間にわたっておこなった濃密な単独インタビューの集大成である。「今後20年間は自分の過去を語らずに済むことを願う」-作家がそう述懐したほど、アリアスのインタビュー手腕は卓越していた。1999年の出版と同時に大きな話題を呼んだ「幻の書」、待望の邦訳。
舞台はアフリカの架空の地方。そこには、選ばれた老人が少女にキスするという儀式があった。ところが、あろうことか、キスを受けた少女バノス・マヤが老人オスカル・アナに恋してしまう。すると、神々はその不埒なキスに怒り、自然を通して怒りを表明しはじめる。天変地異が次々と起こり、奇怪な出来事が続く。天に穴があいて、空が落ちそうになってくる。村人は、二人を結婚させて、神々の怒りを鎮めようとするが、オスカル・アナは理屈をつけて応じない。ますます天は荒れ狂い、地は揺れ動く。さて、この荒唐無稽なドタバタ騒ぎの顛末は…。人間の愚かさへの怒り、絶望、祈りを特異な文体で爆発させた、現代ブラックアフリカ小説の挑戦的文学形式。
ヒマラヤに魅せられた山岳写真家・和人の突然の死。典型的大学生活を謳歌する弟・秀人は、ある日、和人の遺言に従いやむなく兄の命の恩人であるシュルパ族のテンジンに、お礼の「自転車」を届ける旅に出る。ネパールの大地を背景に様々な異文化体験に遭遇し、自己に目醒めてゆく秀人の姿を、21世紀世代へエールを込めてシナリオ作家石森史郎が書き下ろす、感動のヒューマンドラマ。
本書は、「絶望の不条理」を実践したるハチャメチャ小説にして、エロあり、グロあり、ゾンビあり、少々の辻褄の合わぬは何のその、世にも快奇なる人物が入り乱れ、近代小説の約束ごとをすべて打ち壊しては、ところせましと動き回る。舞台はカタマラナジーなるアフリカの新興国。あらんかぎりの暴虐をつくす独裁者とがっぷりと4つに組むは、殺されても殺されても甦って歯向かう政敵。そこに、絶世の美女が絡み、あらゆる魑魅魍魎が跋扈して、この世を破滅に導きまする。さてさて、いかにしてこの世が終わり、その後に何が残るかは、最後まで読んでのお楽しみ。さあさ、はじまり、はじまり。神話、黙示録、近未来SF小説などなど、あらゆる小説ジャンルをごたまぜにしたる世にも珍奇なる書のはじまり、はじまり。