出版社 : 朝日新聞出版
一人の武士の遺骸が河岸で見つかった。男は村塾の教師・梶与五郎。かつての教え子・日坂藩士の筒井恭平は、師が殺された真相を探るべく隣藩へ決死の潜入を試みるー。命がけで人を愛するとは、人生を切り拓く教育とは何かを問う、感動の長篇時代小説。
警視庁組織犯罪対策部の沢渡と滝本組幹部の波多野は、組織に追われる中国人女性を見殺しにしたトラウマを抱えていた。そんな二人のもとに中国黒社会の新興勢力「義水盟」の沈が現れる。黒社会の大組織・天老会に追われているカンボジア人女性サリカを匿ってほしいと沈から頼まれる二人。サリカは天老会の最高機密を握っているらしい。義侠心に富む波多野はサリカを隠れ家に匿うことになるが…。トラウマをもつ無気力警官、武闘派ヤクザ幹部、そして若き黒社会の首領が交錯するとき、漆黒の闇に潜む巨悪が顔を覗かせるー『機龍警察』の著者による書き下ろし長篇警察小説。
楽曲PV総再生回数1000万回を越える大人気アーティスト!鬼才・マチゲリータが綴るホラーストーリーがここに!!人気絵師、猫将軍、GENk、花蟲、yukamanによる個性的かつ魅力溢れるイラストも収録!!
「毒姫」が生まれた国・ミトラガイナの城には、囚われの姫君がいた。オピウムというその娘は、自分が触れた者すべてが身体を蝕む「呪い」を宿していたため、何人とも触れ合うことが許されないさだめにあった。ところがある日、城へ侵入した一人の少年との出会いが、呪われた姫の運命を変え始めるー。人気コミック、初のノベライズ!原作者描き下ろしイラスト満載!「毒姫」世界がさらに深まるアナザーストーリー。
なぜ『こころ』のKと先生は自殺しなくてはならなかったのか?意外なキーパーソンとして浮かび上がる静と青年ー漱石は「女の謎」に悩み続けた時代の教科書だった。高校生から大人まで、国民的作家がぐっと身近に感じられる一冊。新たに2章を特別書き下ろし!
戦国の世でうだつの上がらない日々を過ごしていた若きサムライ・クロウは、旅の途中で見知らぬモンスターたちが徘徊する異世界に迷い込む。そこでクロウは神々の戦争ゲームに勝ち残り、国々を支配して血を残す『執行者』となる使命を与えられるがー。トリップ系国盗り戦記。
尼子家再興を目指す山中鹿之介の前に、お国という謎の少女が現れる。お国は脈がなく心の臓も動かない。鹿之介の少年時代にも瓜二つの少女に会った記憶があるが、すでに十数年も前だ。一方、敵方・毛利家から遣わされた奇怪な忍法を操る鉢屋衆が出現、鹿之介ら尼子残党に襲いかかる。絶体絶命の鹿之介たちを助けたのは風魔の女忍び井筒。井筒は、年を取らぬお国の正体と鉢屋衆の恐るべき目的を語り始めるが…。
日本自動車工業社長の牧瀬亮三は、地球環境問題解決のためにアマゾン産サトウキビの利用を着想し、独創的なハイブリッド車開発を目指すが…。CO2ゼロに挑む夢のエコカー開発は実現するのか!?最新経済情報を盛り込んだビジネスモデル小説。
「五」足す「二」で「しち」。「五二屋」とは質屋のこと。黒船来航に揺れる江戸の質屋・伊勢屋を訪れるのは、本当に金に困った客、盗品を持ち込む輩、そして襲撃を企む盗賊…!?主の傳蔵が、その鋭い洞察力と深い情をもって悪事に挑む。
実のところ、日々、車同士は排出ガスの届く距離で会話している。本作語り手デミオの持ち主・望月家は、母兄姉弟の四人家族(ただし一番大人なのは弟)。兄・良夫がある女性を愛車デミオに乗せた日から物語は始まる。強面の芸能記者。不倫の噂。脅迫と、いじめの影ー?大小の謎に、仲良し望月ファミリーは巻き込まれて、さあ大変。凸凹コンビの望月兄弟が巻き込まれたのは元女優とパパラッチの追走事故でしたー。謎がひしめく会心の長編ミステリーにして幸福感の結晶たる、チャーミングな家族小説。
90歳を超えるばあさんは「アキバ」のメイド喫茶に通い、かつて女中をしていた若かりし頃の思い出にふける。いつの世にもいるダメ男、わがままお嬢様、変人文士先生につかえる、奥深い女中人生…。直木賞受賞作『小さいおうち』の姉妹小説。
中学二年生の名倉祐一が部室の屋上から転落し、死亡した。屋上には五人の足跡が残されていた。事故か?自殺か?それとも…。やがて祐一がいじめを受けていたことが明らかになり、同級生二人が逮捕、二人が補導される。閑静な地方都市で起きた一人の中学生の死をめぐり、静かな波紋がひろがっていく。被害者家族や加害者とされる少年とその親、学校、警察などさまざまな視点から描き出される傑作長篇サスペンス。
一世代に一人だけ現れるという、「創石師」のナイトゥル。人の感情を靄に見て両手のひらに包めば石を創ることができるという稀有な魔力を持ちながら、隣の部族の侵攻によって、家族や婚約者、血族のすべてを失い、恨みや憎しみといった感情までも奪われ、敵のために自らの命を削ってその力を使う日々を送っていた。だが、闇色に七色の虹をちりばめた水晶を手にした日から、その運命は急激にまわりはじめるー。
自分が斬った男の娘・お雪と暮らす有安は、ある日、血まみれで倒れている男を発見する。それは己の過去を知る人間だった。医師として助けるべきか、今の平穏を守るために見捨てるべきか?親子の別れを予感させる出来事に、呆然と立ち尽くす有安だがー。シリーズ第3弾。
鷹森真九郎は、城下の羨望の的である雪江を妻にして、ひそかに今治藩を出奔する。江戸の片隅でつつましやかに暮らしはじめた二人だったが、ある人物の命を救ったことから、次々と襲いくる刺客たちと刀を交えることになりー。特別書き下ろし短編『祝言(一)』を収録。
新妻・雪江との平穏な暮らしを望む鷹森真九郎は、はからずも江戸に暗躍する組織から命を狙われることになってしまう。人を斬る悲しみに沈む真九郎だが、ついには、雪江にまで危難が及ぶにいたり、自らの運命を受け入れる覚悟を固める。悲哀の剣が舞うシリーズ第二弾。