小説むすび | 出版社 : 松柏社

出版社 : 松柏社

拗年季のおわり拗年季のおわり

著者

常松康

出版社

松柏社

発売日

2025年10月10日 発売

これは、 世間を知らぬまま 肥大した自尊心と 妄想に淫した魂の 彷徨の物語である。 幼少期を育んでくれた「愛人」のような乳母とは?…常に気丈な母親が一度だけ涙を見せた事件とは?…小学時代の初恋成就の先にあったものは?…中学で出会ったクセツヨな教師たち、奇妙な友、そして「神々」とは?…愛しい猫との出逢いと悔いの残る悲しい別れとは?…高校の講演会で某高名作家が残した衝撃とは?…大学時代、合宿先の城下町で出逢った本当の怪異譚とは?…青春の挫折から新天地への旅立ちまで、儚く愛おしい時代を背景に描く、時に随筆(風)、時に青春小説(風)の自伝的「私小説」20篇。愚かでひたむきで少し切ない成長物語。 【目次】より 飛魚の羽を透かして万華鏡 未だ知らぬ罪を浄めて菖蒲の湯 カエサルの母の涙に潜る夏 満願の果てに墜ちたる蟲喰い栗 春の夢生死の狭間に怯四郎 爪研ぎし無花果の根にネコタは抱かれ 稲ハデに兄の威を借る三十郎 赤山に神舞い降りて秋の暮 リビドーを募らせ柘榴は割れており 旧校舎遠い廊下のシクラメン 冬銀河震えて響けベートーヴェン 「新世界」夢見て揺蕩う海の家 血の滲みた竹刀に憩えり塩蜻蛉 “夏の陣”暁に踴るカブト虫 金風の南四局に鶏は啼く 鬼六の河のほとりに彼岸花 蝉時雨奏でて嗤うおしづさん 薫風に冥闇貫くオートバイ 狼になりたしこうべを垂れる夏 拗年を葬り無明の春に勃つ 飛魚の羽を透かして万華鏡 未だ知らぬ罪を浄めて菖蒲の湯 カエサルの母の涙に潜る夏 満願の果てに墜ちたる蟲喰い栗 春の夢生死の狭間に怯四郎 爪研ぎし無花果の根にネコタは抱かれ 稲ハデに兄の威を借る三十郎 赤山に神舞い降りて秋の暮 リビドーを募らせ柘榴は割れており 旧校舎遠い廊下のシクラメン 冬銀河震えて響けベートーヴェン 「新世界」夢見て揺蕩う海の家 血の滲みた竹刀に憩えり塩蜻蛉 “夏の陣”暁に踴るカブト虫 金風の南四局に鶏は啼く 鬼六の河のほとりに彼岸花 蝉時雨奏でて嗤うおしづさん 薫風に冥闇貫くオートバイ 狼になりたしこうべを垂れる夏 拗年を葬り無明の春に勃つ

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