出版社 : 栄光出版社
創業者は、なぜ消えていくのか。果てしない競争の現実の中で、ダイエー中内のめざすものは。ある日、突然に株式買い占めの急襲をうけた上場企業の運命と、衝撃の中で苦悩する創業者の実像に迫る。
7月2日夜、ヤミ金融会社社長、天本禎夫が失踪し、1週間後、横浜の木材港に死体となって浮かんだ。ルポライター浦上伸介は、社員瀬田えりの証言から、天本が失踪した日に、秋田から持ち帰った土地の権利書を探り当て、秋田へ飛んだ。しかし、天本殺害の重要な物証となる権利書は、秋田の素封家中野家の大金庫に収められていた。はたして、犯人はこの物証を移動することが可能か!人を乗せない急行列車とは何か?大阪-東京-秋田を結ぶトリックに、浦上が挑む!“アリバイ崩しの名手”津村秀介待望の書下ろし長編推理最新作。
“博多どんたく”フィーバーに湧く群衆の中で、写真家が刺殺された。その翌日、午前零時19分個室寝台〈あさかぜ4号〉が岡山駅を出た直後、人気劇画の原作者近藤篤夫が2号室で何者かに胸を刺された。発見者の画家岡部俊郎と車掌が耳にした「まつお」というダイイングメッセージから、同じ車輌に乗っていた共通の友人松尾浩史への容疑が深まっていった…。2件の刺殺事件の接点を求めて、博多-東京-松本と捜査は二転、三転、やがて犯人を追いつめるが、捜査陣の前に、車輌と個室寝台の二重密室の完璧なトリックが重くのしかかってきた…。大ヒット「個室寝台殺人事件」に続く、待望の書下ろしトラベルミステリー第2弾。
大阪の繁華街十三で、“ジュウサンノカク”というダイイングメッセージを残して、津軽出身の男が死んだ。一方、津軽半島の西側にある十三村に、ネプタ祭りの取材に行った三村佐知子が行方不明になり、数日後、山奥の滝壼の中で死体となって発見された。伝統的な祭り“ネプタ”を再現して、村興しをはかる若者たちと、原子力開発の利権に揺れる山村で起きた謎の殺人事件を追って、佐知子の先輩、マリリンこと朝倉麻里子は恋人の羽塚たかしと共に津軽へ…。大阪と津軽を結ぶ線上に浮かんだ、一人の容疑者を追って、麻里子とたかしの推理が冴える。書下ろし会心作。