出版社 : 毎日新聞出版
麻薬取締官の加納良が姿を消した。20年ぶりに帰郷した双子の弟・将は捜査協力を求められ、凶悪な密売組織に潜入する。将を待ちうける“悪”の正体とはー驚愕、震撼!息つく間もないエンターテインメント巨編。
脳細胞を蘇らせる人工万能幹細胞「フェニックス7」それは人間の尊厳を守るために生み出されたはずだった。国家戦略の柱としたい日本政府は一刻も早い実用化を迫る。再生細胞による医療が普及すれば、人は永遠の命を手に入れるかも知れないー。しかし、本当に細胞は安全なのだろうか。
国家間の競争に巻き込まれてゆく「フェニックス7」、研究施設周辺では謎の失踪事件が頻発していた。真相を追う刑事はその全貌に戦慄する。果たして、生命の神秘という神の領域に、我々は拙速に突き進んでよいものだろうか。
そなたの罪を告白せい 恐ろしくもいとおしい極めつきの怪異と不思議。おちかに代わり、新たな聞き手は富次郎。心揺さぶる江戸怪談、新章突入ー宮部みゆきのライフワーク新たな(変わり百物語)の幕が開く!
“公安のアンタッチャブル”椿は、代々高級官僚を輩出する名家のスーパーエリート。しかし、その狂人的な言動に部下の宮澤は振りまわされていた。政府の不祥事の関係者が相次いで死に、椿はその背後に官邸の関与を嗅ぎとる。半信半疑の宮澤は、新設された内閣情報調査室の極秘組織に潜入を試みる…馳星周の新境地、痛快ノワール・コメディ第2弾!
農業なんてかっこ悪いと思っていたー父親が倒れ、やむなく家業の農業を手伝う恵介。両親は知らぬ間にイチゴの栽培にも手を出していた。農家を継ぐ気はないが目の前のイチゴをほうっておくことはできない。一方、東京においてきた「農業反対」の妻との間にミゾができ始め…富士山麓のイチゴ農家を舞台に、これからの農業、家族の姿をみずみずしく描き出す感動作。
住み心地のいい離れの一軒家で一人暮らしを続ける北川春子39歳。母屋に越してきた夫を亡くしたばかりの63歳、青木ゆかり。裏手の家に暮らす新婚の現実的な今どきの新婚25歳、遠藤沙希。年代も性格もまったく異なる3人の出会いから始まった、温かく、どこか噛み合わない“ご近所付き合い”、その行方はー。芥川賞作家の新たな代表作!
二〇二六年ー低迷し続ける日本社会で新時代を切り拓かんと志す者達がいた。「身の丈の国」を国政方針に掲げる若き総理大臣、脱「官僚主導・東京一極集中」を断行する大阪都知事ら、型破りの夢を描くベンチャー企業家…明治維新、太平洋戦争と国難の度に新しく国を創り変えてきた日本は、もう一度どん底から這い上がり、「三度目の日本」を創ることができるのか。「団塊の世代」リタイア後、あるべき“日本の未来”を活写する、堺屋太一の最後の予測小説。
緑の石の中に生きる最愛の妻(「翡翠」)、毎夏、夜空に託す姉妹の願い事(「笹まつり」)、二匹の秋の虫になって奏でる愛の歌(「虫時雨」)、正月の夜の突然の訪問者(「ほとほと」)ほか…巡る季節の中で紡がれる24のストーリー。
ある町で突如発生した連続通り魔殺人事件。所轄の刑事・中島と捜査一課の女刑事・小橋は“コートの男”を追う。しかし事件は、さらなる悲劇の序章に過ぎなかった。“コートの男”とは何者か。誰が、何のために人を殺すのか。翻弄される男女の運命。神にも愛にも見捨てられた人間を、人は救うことができるのか。人間存在を揺るがす驚愕のミステリー!