出版社 : 毎日新聞出版
天草ゆかりの知事の強力なリーダーシップで、地元の夢・天草空港は実現に向け、動き始める。議会の反対派、一部地権者などを数年がかりで説得し、建設工事が始まるが、予定される路線の厳しい採算性とおりからの航空不況で、就航する航空会社が見つからない。熊本県庁は「7人のサムライ」を投入し、独自の航空会社立ち上げへと舵を切る。果たして「島のエアライン」は、国の審査に合格し、九州の空へ飛び立つことができるのか!?
たった一機で島の空路を支える「天草エアライン」は、重整備や故障、乗客の減少、人材流出など、次々とトラブルに見舞われる。民間航空会社から社長を招き、新路線も開設するが、思うような効果は上がらない。倒産も視野に入るなか、関係者たちは“島の翼”を守るため、それぞれの持ち場で奮闘を開始する。そして役割を終えた飛行機の第二の人生とは?独力で飛行機を飛ばす島の夢と苦闘の実話物語ー圧巻の完結扁!
特命を受けたFC(Film Commission)室が警護する人気刑事映画のロケ現場。潜入捜査官役の俳優が脚本通りの場所で殺された。新署長率いる大森署、捜査一課も合流し捜査を始める警察。なんとしても撮影を続行したい俳優やロケ隊。「現場」で命を削る者たちがせめぎ合う中、犯人を捕えることができるのか。
これは、のちの天下人たちが、まだくすぶっていた頃の物語ー光秀(45)人生後半戦にしていまだ牢人暮らし。このまま終わるのか?秀吉(24)こき使われても全く出世の目なし。信長を裏切る気満々。家康(19)若くしてすでに苦労人。今川軍の雇われ城主。信長(27)謀反、暗殺、隣の大大名今川義元の脅威で常にキレ気味。天を味方にし、運を引き寄せた鬼才たちの「青春」。痛快!戦国喜劇。名将たちの夜明け前。「四人」シリーズ第4弾。
シミが死んだという。あの頃、シミの部屋に流れていた音楽の名前は、いまだにわからない。あそこにいた連中の行方も。でもたしかなのは、ぼくらは音楽みたいに会話を交わし、怪しいバイトに手を染め、とびきり美味いアボカドスープを飲んだってこと。だけど、シミが死んだって、本当なのだろうかー?誰もが通り過ぎてきた人生の断片を、鮮やかに、ときに痛切に、詩的文体で描き出す。オルタナティヴ文学の旗手・坂口恭平が放つ、傑作青春小説。
徳川に忠誠を誓い、所領を失った井伊家を再興させ、戦国の世を駆け抜けた「赤鬼」井伊直政。家康を守り抜き、豊臣との戦いを前に散った“戦場の人生”が、いま生き生きとよみがえる!“おんな城主直虎”に育てられた闘将・直政の熾烈な生涯。圧巻の筆致で、「家康を天下統一に導いた男」を描く長編歴史小説!
突然終わりを告げる、平穏な日々。「貧者の逆転劇」の結末はー東京・広尾の高級介護付きマンション「セブンスター・タウン」の受付係・細川邦子(48歳)、看護師の田代朝子(54歳)、ダイニングで働く丹羽さつき(52歳)…それぞれの家庭内で深刻な介護問題を抱える3人は、困窮していく我が身と、裕福な施設の入居者たちとの想像を絶する“格差”を前に、一世一代の勝負に出る!
ネットに溢れる殺人者の噂を追う大学一年生・孝太郎。“動くガーゴイル像”の謎に憑かれる元刑事・都築。人の心に渇望が満ちる時、姿を現すものは?宮部みゆきの物語世界、さらなる高みへ!