出版社 : 祥伝社
“尖閣上空で自衛隊のF15が中国民間機を撃墜”中国当局は一方的な情報配信の後、救助を口実に尖閣諸島の実効支配を仕掛けてきた。一方、常念寺総理を乗せた政府専用機は、インド上空で強力な電波妨害により通信不能に。さらに機体を何者かに占拠される!専用機乗員の舞島ひかるはイーグルパイロットの姉茜に助けを求めるがーリアルな危機と圧巻の航空アクション!
“世界中の大量殺人の裏には、人を操るゲームマスターという異能者が潜んでいる”警視庁生活安全部の女刑事鷲尾の話を、国立署の晴山旭は一笑に付した。米軍の銃器横流し事件を単独で追う彼にはあまりに荒唐無稽な話だった。だが、参考人の事情聴取に訪ねた高校の校舎から突然、銃声が!階段を駆け上った晴山を凄惨な光景が襲い…。熱血刑事に迫る、最大の危機とは!?
浅見光彦のもとに届いた一通の招待状。それは、芸能界の大物加堂孝次郎が箱根の別荘で開く晩餐会の案内だった。そこでは二年続けて不審な死亡事故が起きていた。浅見への依頼は不吉な事態を阻止してほしいというのだ。今をときめく十二人のスターが顔を揃える中、パーティーは始まった。しかし加堂の姿はなく、俳優の永井が毒殺される。悪夢の一夜の始まりだった…。
神田堀八丁堤で菱垣廻船問屋の番頭が殺された。臨時で定町廻り方となった北町奉行所平同心の日暮龍平は、早速、探索を引き継ぐが難航する。同じ頃、倅の俊太郎を地廻りから救ってくれたお篠に出会う。お篠の夫は彼女を描いた錦絵が評判の絵師だった。ところが、番頭の遺品にその錦絵が見つかるや、お篠の過去に捜索の手がー秘した哀しみが涙を誘う万感の時代小説。
恩返しのため、十五年前に潰れた小間物問屋『紅屋』の内儀おとせを捜して欲しいと小間物屋『香美堂』の義兵衛は頼んだ。矢吹平八郎は、おとせと一緒に目撃された浪人・夏目左内を捜し出すが、人違いだと一蹴される。手掛かりは『紅屋』が潰れた背景にあった!?やがて、夏目が思わぬ行動に出て…。萬稼業・平八郎の人助けの顛末とは?人気沸騰、人情時代小説!
日本橋小舟町“福寿”の料理は人を元気づけると評判だ。その店を十歳の少年連太郎と下男勘助が訪れた。女将のお園が出した“親子飯”と“親子雑煮”に感激し、二人は事情を語り出す。父の乱心によるお家取り潰しで、一家離散となった連太郎。江戸で見かけられた生みの母を捜しに信州の養家から出てきたというー。健気に悩み惑う少年を、お園の温かな料理が導いていく。
南町奉行所で冤罪事件が続発、一方で捕縛した者をすぐに放免するなど、その放埒で非道な振る舞いが市井で噂されていた。不審を抱いた闇の始末人千坂唐十郎は、牢屋同心と差し入れ屋が囚人から賭賂を欺し取っていたと見抜く。さらには女囚を食い物にしている疑いも浮上、罠に嵌まった大店の内儀が自害する悲劇まで起き…。裁かれぬ悪に、唐十郎の怒りの刃が唸る!
上覧剣術大試合開催を知るや、佐渡を出立して越後に修行の場を移した清之助は、長岡へ向かう途次、討手に追われる姉弟と出会う。彼女らは村上藩の内紛を報せる密書を父に託され、江戸に向かう道中だという。次々に押し寄せる刺客を迎え撃った清之助は、姉弟を江戸に送り届けるべく、策を巡らす。その春、江戸では惣三郎の驚くべき宣言が、一同を当惑させていた!
「霧のせいだと思います」依頼人の加奈江は、美貌の人捜し屋秋せつらに告げた。恋人で、将来を嘱望される人工知能開発者の神台省吾が失踪。霧が好きだったという。妖物ら異形の溢れる“魔界都市“新宿””は今、“霧の時”を迎えていた。霧に魅せられてその奥へ消える者、帰還する人々。やがて、神台を執拗に追う“区外”の男たちを、霧の向こうに巣食うものたちが呑み込んだ!前代未聞の霧の侵略から“新宿”を救うべく、せつらはドクター・メフィストを訪ねるがー。(「霧ふかき街」より)超人気シリーズ、最新作!
“第一次世界サイバー戦争”を回避させた功労者のはずの二人ー元防衛省サイバー防衛隊の出原しのぶと元警視庁サイバー捜査員のスモモこと東條桃花は、起訴こそ免れたものの、違法性を問われ、職場を去るしかなかった。その二人が転職したのはなんとIT探偵。超一流のハッカーとの自負があったものの、持ち込まれるのは浮気調査や迷い犬捜しなど非ITのものばかり。二人の愛称から「S&S IT探偵事務所」と名付けた事務所名も“エス・アンド・シット”と呼ばれる始末。それでもコツコツ、厄介な案件と格闘するうちに、闇に葬られかけていた二十年前のある重大事件が再び動き出し…。
上さまをもっともお慕いしているのは、この光秀であるー天正十年(一五八二)六月一日。織田信長は茶会を催すため、わずか三十人の警護を伴って京の本能寺に入った。そこに集まったのは信長に恨みを持つ公家や豪商ばかり。警護の増員を求める森蘭丸の進言を、「防備は城塞のごとくで、寝所は密室。誰も入れぬ」と聞き入れない信長。一方、明智光秀は、此度の京入りは状況を過信したしくじりと憂えていた。そして、信長が誰かに殺されるのをみすみす許すくらいならばわが手で、と挙兵を決意する。だが翌日、本能寺を取り囲んだ光秀は、信長がすでに殺害されたことを知る。いったい誰が?どうやって?恋敵ではあるが、切れ者の蘭丸は何をしていた?憤怒に包まれた光秀の犯人捜しが始まった!
荻窪で暮らす劇団員の真希はバイト仲間に片想い中。彼には彼女がいるのに想いを断ち切れない。八幡山で同棲中の絵梨は彼に暴力を振るわれているが、今の生活を手放せない。二子玉川の高級マンションに住む専業主婦の芙美は夫の不倫に苦しんでいる。同じ道沿いに暮らしているのに、恋愛も悩みも人生もみんな違っていて…。幸せへ遠回りしてしまう女性たちの六つの物語。
十津川警部 VS.コロシの手帳!? 萩・菊ヶ浜と西表島近海で連続殺人! 出所した男のリストに記された6人の男女が次々とーー ビル・オーナー中西博を脅して屋上から転落死させた高木晋作が出所した。動機の一切を黙秘した高木は、所持する手帳に中西を筆頭に6人の名前を記していた。やがて、出所後を警戒する十津川ら捜査陣をあざわらうかのごとく、山口県・萩の菊ヶ浜、沖縄県・西表島近海で、相次いで殺人が! 被害者はいずれも手帳に名のある人物だった。十津川は必死に高木の行方を追うが……。
尽きせぬ煩悩に効く物語。 「恋愛」にざわつくあなた、坐ってみませんか? 薄幸の美女りん子に救いを求められた40代の作家よう子。心を閉ざしたままのりん子をもてあましていた時、アメリカからやって来た女性の禅マスターに導かれて坐禅をすることに。二人の内面が交差し、失われた恋や、家族の死、コンプレックス、若さへの執着……女の悩みが露呈していく。心には煩悩が渦巻くばかり。足の痺れの先に、光は見えるのか。
総務省消防庁情報局の藤倉克己は、秘密諜報員である。米国CIAとの会合後、祖父のワシントン土産に養毛剤を購入。だが帰りの機内で、いきなり美女に濃厚なサービスを受け、空港で屈強な男に襲撃される。狙いが養毛剤と踏んだ藤倉は、その調査に着手する。だが、次々と魔手が迫り、やがて、謎のロシア美女と恐るべき効能が明らかに…。熱さ伝わるエロス&サスペンス!
商家に押し込み、金品を奪った上に皆殺しー上方を荒らし回った凶賊・蓑虫の鬼三次一味が捕縛された。しかし、その残党が江戸に集結しつつあるという。北町奉行の兄・忠之から合力を請われた忠吾郎は、「相州屋」の面々と一味の炙り出しに乗り出すが、その矢先に悲惨な押し込みが…。怒れる忠吾郎は、凶賊たちに裁きの鉄槌を下すべく、一か八かの罠を仕掛ける!
万能薬で財を成した薬種問屋“讃岐屋”の皆殺しが永尋になり十一年が経った。ある日、戻り舟の二ツ森伝次郎は窩主買から押収した盗品の中に、偶然、讃岐屋の根付を発見、悔恨の情を蘇らせる。引退直前まで追ったが捕縛できなかったのだ。ついに解決の糸口を掴んだかに思えたその矢先、根付を持ち込んだ盗人が惨殺された!?伝次郎は、あの日の雪辱を果たせるのか。
十二歳の信太郎は心が苦しかった。長屋に正吉と父親の弁蔵が越してきた途端、大人達が父子を嫌悪する側と同情する側に分かれたのだ。誰よりものろまに見える弁蔵が、世間体を気にせず我が道を歩くのが大いに気に喰わないらしい。自分の母も二人を毛嫌いするが、信太郎は正吉に興味を抱く。一方、正吉は大人達の仕打ちを意に介さずー真の優しさを問いかける感動作。
暴力団『江満組』の若頭であった江満辰夫が六年の刑期を明け、出所した。上部団体会長高木に呼び出された辰夫は、兄が地元ヤクザを殺傷した温泉町『笹の川』に再び進出するよう命令される。しかもその直後、ヒットマンの襲撃が。『笹の川』のヤクザが報復に現われたのか…。そんな新たな火種が燻る中、暴力組織壊滅を狙う闇の組織が行動を開始したー!