出版社 : 青志社
安藤昇と花形敬 安藤組外伝安藤昇と花形敬 安藤組外伝
祖国のために、一命を捧げる覚悟の若者が時代に翻弄され、人生に懐疑し、変節に激しく抵抗し、気がついたらヤクザになっていた。安藤は花形の凶暴性のなかに葛藤と純粋性を見抜き、花形は安藤に殉じることで男気を貫いた。戦後の渋谷の街を命を賭し、剛力を持って疾走した二人の男の「血と暴力」
田中角栄を総理にした男田中角栄を総理にした男
漢たちの時代。即断即決の角栄は、役人操縦にも長けていて、アメとムチを駆使して官僚を使った。近年、「政権の実質的運営者は官邸官僚」などと指摘されているが、角栄は彼らに丸投げなどせず、己の意志と腕とで政治を行った。その天才をバックアップして見事に田中内閣を誕生させたのが“選挙の神様”ともいわれた川島正次郎副総裁だ。昭和はすでに歴史となった。その最も面白い時代を最も面白く生きた二人の政治家。これから幕を開けるのは、即断即決の漢、田中角栄と、その角栄に天下を獲らせた漢、川島正次郎の物語である。
二人の怪物二人の怪物
二人はともに裸一貫から金融ビジネスで一時代を築いた。それぞれの経営手法は社会から批判され、糾弾され続けた。融資を武器に会社を乗っ取り、担保を没収する手法は、江戸時代の昔から「悪徳高利貸し」として唾棄されてきた。それが日本人のメンタリティである。では、二人はなぜそれを承知で高利の街金ビジネスの世界に身を投じたのか。本書は、二人の怪物がいかにして頂点を極め、いかにして滑落していったかをノンフィクション・ノベルとして再構築したものである。
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