出版社 : 風間書房
谷崎潤一郎の言語ゲーム谷崎潤一郎の言語ゲーム
谷崎の仕掛けた“言語ゲーム”とは?特異なキャラクターたちが互いに織りなす姦策に満ちた言葉/肉体のディスクールー多彩で巧みなその秘密を独自の表現行為論から照らし出す。谷崎テクストの新たな魅力と意味への散策。
『家なき子』の原典と初期邦訳の文化社会史的研究『家なき子』の原典と初期邦訳の文化社会史的研究
フランスの児童文学作品、エクトール・マロ(Hector Malot, 1830-1907)のSans famille(1878)は、『家なき子』の邦題を冠し、日本でもとてもよく親しまれた物語である。 本書は、日本での最初の翻案である五来素川訳『家庭小説 未だ見ぬ親』と、二番目に菊池幽芳による翻訳『家なき児』を研究対象として取り上げ、Sans famille、『未だ見ぬ親』、『家なき児』の三者を考察し、フランスでの原典の成立と意味、日本で最初期の作品の翻訳受容の様相を明らかにすることで、『家なき子』という日本で流布したひとつの児童文学作品の源流を探る。
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