出版社 : KADOKAWA
丸の内の巨大企業「吉原不動産」。 突如、後継者候補に名乗りをあげたのは、 心霊物件再生部署、第六物件管理部部長の長崎次郎。 実は御曹司であるものの、姓を変え、吉原家と距離を置いてきた彼がなぜ? 部下の澪は混乱するが、先輩の高木が、 「次郎は呪いの標的になろうとしているのでは」と言い出す。 その呪いとは、吉原家の男性後継者は早死にする、というもの。 たまらず、澪と高木は調査を開始するが……。 予測不可能な第5弾!
予想外の襲撃によってII世は倒れ、列車は大いなる脅威に遭遇する。グレイはカラボー、イヴェット、途中乗車したメルヴィンと協力し窮地からの脱出を試みる。複雑にもつれあう事件の終着駅は…?
濃密な乳白色の霧に覆われた早朝の公園で、編集者の狩岡将貴の前に、白衣のみを纏った美少女が現れた。彼女の名は白夜。一切の素性を明かさない彼女だったが、突然、狩岡の胃痛の原因を言い当てる。さらに狩岡が連れて行った高森総合病院で驚くべき診断能力を発揮。次々に誤診を指摘し、やがて白夜は病院の診断協議チーム「DCT」に抜擢される。彼女は一体何者なのか? 複雑化を辿る病因を鮮やかに解決する、画期的な医療小説! 第一章 カスパー・ハウザー 第二章 DCT 第三章 可愛い悪魔 第四章 ミルウォーキーの奇跡 エピローグ=プロローグ
女子高生の梨乃はある日、記憶が短時間で消えてしまうことに気付く。この現象は全世界で発生し人類はパニックに陥ったー。それから数十年。記憶する能力を失った人類は、外部記憶装置なしでは生きられなくなっていた。記憶=心が切り離せるようになった世界で「わたし」は何人分もの奇妙な人生を経験する。これは本当に自分の記憶?「わたし」は一体、何者なのか…?『アリス殺し』の鬼才が贈る、予測不能のブラックSFミステリ。
18歳当時、5人の女性を強姦した上で殺し、死刑判決を受けた希代の殺人鬼・穂積壱郎。その彼を取材する事件ライターの加瀬隆史は、死を恐れないどころか超然とした雰囲気に包まれるこの男に次第にからめとられていく。そして突如、妻の隠された過去を知ることになり、獄中の穂積への復讐を決意する。拘置所の塀の向こうにいる“化け物”に復讐する術はあるのか?コンクリートの厚い壁を隔てて繰り広げられる長編サスペンス。
片桐達夫、五十九歳。顔には豹柄の刺青がびっしりと彫られ、左手は義手。傷害事件を起こして服役して以来、三十二年の間に誘拐事件を三回、強盗を一回起こし、刑務所を出たり入ったりの生活を送る男には、胸に秘めた思いがあったーー。 菊池正弘が営む居酒屋「菊屋」に、刑務所を出所したばかりだという片桐達夫が現れた。三十五年来の友人を迎える菊池だが、刑務所から離れられない人生を送る彼に、忸怩たる思いを持っていた。片桐が犯罪に手を染めるようになったきっかけは、彼が「菊屋」で起こした傷害事件だった。しかしそれは因縁をつけてきた暴力団員から、店と菊池の妻を守るための行動だったのだーー。 片桐は、なぜ、罪を重ねることになったのか? 涙腺崩壊必至! 心奪われる、入魂のミステリ。
天才発掘師・西原無量が所属する亀石発掘派遣事務所の所長の下に「庭から遺物が出た」と相談の連絡が入った。どうやら“出ては困るもの”らしく無量は高知へ向かうことに。銅印であることを確認すると、なんとそこには“天皇御璽”と施されていた!さらに刀を持った不気味な男に「御璽に関わるな」と襲われて!?本物でも贋物でも許されざる1つの印から因縁の渦に巻き込まれていくー。文庫書き下ろし、シリーズ第10弾!
とある弁護士事務所に勤める花織は、先生に寄せられる依頼を盗み聞きしては、“おしゃべりする猫”のスコティと噂話に花を咲かせていた。ある日、愛らしく気高くちょっと生意気なスコティが、推理合戦を仕掛けてくる。「もしいま先生が殺されて、金庫の中身が盗まれたら、犯人は誰だと思う?」。金庫に入っているのは、5カラットのダイヤ、資産家の遺言書、失踪人の詫び状、12通の不渡り手形。怪しい依頼人たちを容疑者に、あれこれと妄想を膨らますふたり(1人と1匹)だったが、なぜか事件が本当に起きてしまいー。現実の事件と、謎解きに興じる“しゃべる猫”の真実は?ミステリ界注目の気鋭による、猫愛あふれる本格推理。 解説 我孫子武丸 帯推薦文 有栖川有栖
さまざまな怪異が日常に潜む、“もうひとつの京都”-妖しい神社の「奇面祭」、「減らない謎」の不可解、自宅に見つかる秘密の地下室、深夜のプールで迫りくる異形の影、十二年に一度の「ねこしずめ」の日…恐怖と忘却の繰り返しの果てに、何が「私」を待ち受けるのか?本格ミステリの旗手が新境地に挑んだ無類の奇想怪談連作、ここに終幕。
警視庁の一之宮祐妃警視正が率いるマネー・ロンダリング対策室は、暴力団の資金源を断つことを目的として創設された機関。元指定暴力団員の三輪谷が経営する“アップルハウスファンド”の資金洗浄を暴くため、集められたのは「ワケあり」の元犯罪者たちだったー詐欺師の沢村、天才的オタクの光野、元傭兵の神園、そして元暴力団幹部の村越たち、下心と欲望を秘めた4人が、それぞれの特殊能力を活かして驚きの捜査を開始する。
綾瀬の高校で起きた悪戯事件の相談を受けた花穎と石漱。調査のために訪れた高校で、花穎は一人の教師から「七束琳という女性を知っているか?」と尋ねられる。それは、今は亡き花穎の母親の名前でーー!?
熱海警察署刑事課の組織暴力担当の刑事・住田航の相勤者として、県警本部から國貞智宏が赴任してきた。國貞は暴力団担当のエースであり、容姿も県警の広告に採用されるほどの男前だった。だが、なぜその國貞が冴えない住田の相方にー彼は何か密命を帯びているのか。謎多きその行動に不審を抱きながらも、彼からの情報を基に住田は老人介護施設を探り始める。そこで、闇カジノが運営されているというが…。
塾には通いながらも不登校を続ける女子高生・遙。ある日、塾付近のレンタルショップで起きたいたずら事件の犯人として疑われた彼女は、居合わせた塾講師の黒澤に助けられる。事件をきっかけに、黒澤は遙が学校へ行けない本当の理由を見抜いて…。様々な事情を抱えて塾に集まる生徒たち。不安定な心が引き起こす謎を、黒澤は受け止め、解きほぐしてゆく。青春の痛みにそっと寄り添い、前を向く力をくれるミステリー短編集。
12月のある日、加奈江は同僚の男から突然平手打ちをされる。しかも男はそのまま退職してしまった。加奈江は悔しさのあまりその男を探して銀座を歩き回るが…(「越年」)。恋愛にまつわる傑作短編を収録!
室町から続く能楽家に生まれた綾は、女ながら能楽師になりたいと志すかたわら女子英学塾にも学び、たぐいまれな審美眼をもつ才媛へと成長する。そんな折、綾は親友同士である魅力的な2人の学生、重光伊織と高見友則と出会う。3人での輝くような青春の日々が過ぎ、やがて綾は伊織と友則、どちらかを選ぶ時がくる。結婚、渡英、そして1920年代のパリへ。美を求め能を求めて、明治、大正、昭和を生きた女性の、華麗なる生涯。
わたしは、とても寒がりだ。拒食症のせいで、脂肪がほぼ無いから。わたしは、ハイヒールを履かない。でも昔はよく履いたものだったー。29歳のOL・平子奈々は優しい婚約者・一博と平和な毎日を送っていた。ある日一博と外出した時、奈々は一人の男と擦れ違う。それは、酷い別れ方をしたかつての恋人・慎之介だった!偶然の再会により奈々は再び慎之介と連絡を取るようになり、欲望のままに堕ちていく。甘い地獄が、幕を開ける!
15歳になった美しい人魚姫がはじめて海の上へと出た夜、船では美しい王子の誕生日を祝っていた。一目で恋に落ちた人魚姫は、魔女に頼み、美しい声と引き替えに人間の足を手に入れる。王子と結婚できなければ、海の泡と消えてしまう人魚姫は、王子に再会し…。幾度も涙を流しながら執筆したという表題作のほか、「親指姫」「はだかの王さま」「しっかりもののすずの兵隊」「野の白鳥」「ナイチンゲール」など、初期代表作を12話収録。
山間の街に住む高校生・相生あおい。進路を決める時期なのに大好きな音楽漬けの日々を送る。 そんな彼女を心配する姉・あかねの昔の恋人で、高校卒業後に上京したきりだった慎之介が、街に帰ってきた。 時を同じくして、あおいの前に、高校時代の姿のままの慎之介こと「しんの」が現れる! やがてあおいは、しんのに恋心を抱いていくが……。 一方、あかねと慎之介も13年ぶりに再会を果たす。 過去と現在をつなぐ、「二度目の初恋」が始まる。
気づくと現場は1990年代。立川にある広大な学園都市の中で、僕こと住良木・出見は、ゲーム部で8bit&16bit系のゲームをしたり、巨乳の先輩がお隣に引っ越してきたりと学生生活をエンジョイしていたのだけれど……。ひょんなことから“人間代表”として、とある惑星の天地創造を任されることに!? 『境界線上のホライゾン』の作中で言及される“神代の時代”--人類が宇宙に進出し神へと至ったとされる時代に人々は何を行なっていたのか? AHEADとGENESISを繋ぐ《EDGE》シリーズ! 「カクヨム」で好評連載中の新感覚チャットノベルが書籍化!