出版社 : KADOKAWA
社長令嬢・絢子の新婚生活は、何不自由のないものに思われた。夫の俊男は知的でスポーツマン、誰もがうらやむ好青年だった。しかし、ふと覗かせる夫の素顔は絢子を不安にさせ、俊男との見合いを勧めたはずの姑・滝川夫人も、何気ない言動で絢子を悩ませ始める。そして、妻には理解しづらい夫と姑の微妙な関係…。親子、嫁姑、夫婦、それぞれの心理から、結婚生活がもたらす確執を描く、三島由紀夫の傑作エンターテインメント。
バブル最盛期に行なった脳梗塞患者に対する過剰融資で訴えられた大手都市銀行は、元行員の右近祐介にすべての責任を負わせようとする。右近は我が身に降りかかった濡れ衣を晴らし、銀行の巨悪を告発するべく、証言台に立つことを決意。マスコミと有能な女性弁護士の協力を得て、全面対決の構えをとった。しかし、銀行は組織の体面にかけて、なりふり構わぬ戦いを挑んできた。経済小説の旗手が実体験をもとに描く迫真のドラマ。
泥仕合の様相を呈していた裁判だったが、右近の証人出廷によって銀行の融資管理の杜撰さが明るみに出る。また、偽証の横行や印鑑偏重主義など裁判制度の限界と金融行政の欠陥も露呈される。そこへ、金融被害者問題に強い関心を持つ国会議員が登場し、事態は一気に打開されるかに思われた。しかし、事件の裏には複雑・怪奇な真実が隠されていたー。金融被害裁判の実態をかつてないリアリティで描く経済小説の傑作。
北関東で細々と探偵業を営む元刑事・古城辰郎。彼は消息を絶った熊坂茂を捜すため新宿へと向かった。古城はやがて茂が中国マフィアに拉致されたことを知り、彼を軟禁した組織の若きボス・李秀龍と会う。李は古城に組織に潜入している警察のS(スパイ)を捜し出すことを条件に、茂を解放すると持ちかけるが…。古城はSの正体を暴けるか?中国闇組織の驚愕の実態と警察組織の暗闘を活写した、迫真のシリーズ、第2弾。
突如、暴風とゲリラ豪雨に襲われる能登半島。災害はノン=クオリアが放った降雨弾が原因だった!! 無人ステルス機に立ち向かう美由紀だが、なぜかすべての行動を読まれてしまう……美由紀、絶体絶命の危機!!
能登半島の豪雨は手始めに過ぎなかった。最強の降雨弾の標的は首都・東京!「千里眼」まで読みとる機械、キネシクス・アイを相手に、美由紀は百万人以上の犠牲者が出る惨事を止められるのか!? 新シリーズ第10弾
それはまだ、八雲が晴香と出会う前の話ーークラスで浮いた存在の少年・八雲を心配して、八雲が住む寺にやってきた担任教師の明美は、そこで運命の出会いを果たすが!? 少年時代の八雲を描く番外編。
好みの女性を狙う殺人鬼・蜘蛛男が現れた。犯罪学の権威・畔柳博士が犯罪を阻止しようとするが、被害者は跡を絶たない。そんな中、明智小五郎が蜘蛛男の正体を見破る。蜘蛛男を追い詰める明智の作戦とは! 〈収録作〉 蜘蛛男
盛夏の奥秩父で男女の死体が発見された。地元警察は豪雨による遭難死と判断したが、発見者である特捜刑事・香月功は不審を抱き、捜査を開始した。警察小説の白眉「顔のない刑事」シリーズ第3弾!
実業家の中山憲之は、謎めいた脅迫電話に悩まされていた。3人の女性から次々と「責任を取って欲しい」という内容の電話がかかってくるのだが、中山には全く身に覚えがない。そんな矢先、脅迫電話をかけていたと思しき女性の1人が死体となって発見された。十津川警部が捜査に乗り出すが、中山も謎を追い、長野県の所別温泉に向かう。十津川と中山がそれぞれ事件を調べると恐るべき陰謀が明らかになり…。傑作長編ミステリ。
房総の海に浮かぶ小島・美瀬島。浅見光彦の父・秀一は21年前、当地で海難事故に遭った。生贄送りの因習があるこの島で九死に一生を得た彼は、朦朧とした意識の中「こんなに続けて何人も送ることはない」「そうだな、来年に回すか」と囁く声を聞き、その翌年、心臓発作で落命した。光彦は父の死の謎に興味を抱き、現地へと向かった。そこで接触してきた男は、風光明媚なこの地で起きた連続失踪事件の究明を浅見に託し、姿を消したー。
美貌の日本舞踊茜流家元・茜ますみの愛人たちが、次々に不審な死を遂げた。茜流の弟子で銀座の料亭のはりきり娘・八千代は、恋人で歌舞伎の音羽屋の御曹子・能条寛とともに事件の真相を追う。残された「黒い扇」の謎、茜ますみの過去、複雑に絡み合う人間関係の底流に蠢く情念と怨念…。昭和30年代の日本舞踊界、歌舞伎界、花柳界など、華麗な世界を舞台に展開するロマンミステリーの傑作が、文字の読みやすい新版で登場。
イギリス留学中、心を病んで自分のことをシャーロック・ホームズだと思いこんだ夏目漱石。ある日、ヨーロッパで有名な霊媒師の降霊会が行われ、参加する漱石だったが、その最中、霊媒師が毒殺されて……。