1989年10月7日発売
怪しい来客簿怪しい来客簿
私が関東平野で生まれ育ったせいであろうか、地面というものは平らなものだと思ってしまっているようなところがあるー「門の前の青春」。亡くなった叔父が、頻々と私のところを訊ねてくるようになったー「墓」。独自の性癖と感性、幻想が醸す妖しの世界を清冽に描き泉鏡花賞を受賞した、世評高い連作短篇。
みちのく殺意の旅みちのく殺意の旅
大学時代の同人誌仲間・阿部からの誘いに応じ、矢代と妻の由紀は原田とそのフィアンセとともに、五年ぶりに水戸を訪れた。意外にも阿部は、やはり同人だった木下みどりと結婚していた。東北の温泉巡りをかねた旅が飯坂、天童とすすむにつれ、なぜか仲間が殺されてゆく。卒業後五年の歳月はそれぞれに何をもたらしたのか?
PREV1NEXT