1989年3月20日発売
蜘蛛の糸・地獄変蜘蛛の糸・地獄変
地獄の池で見つけた一筋の光はお釈迦様が垂らした蜘蛛の糸だった。絵師は愛娘を犠牲にして芸術の完成を追求する。両表題作の他、「奉教人の死」「邪宗門」など、意欲溢れる大正7年の作品計8編を収録する。
人間失格・桜桃人間失格・桜桃
「もはや、自分は、完全に人間でなくなりました」廃人同様のモルヒネ患者の手記の形を借りたこの作品は、無頼の生活に明れ暮れた太宰治自身の自伝であり、遺書ともいえる(「人間失格」)。ほかに家族の幸福を願いながら、自らの手で崩壊させる苦悩を描いた絶筆「桜桃」を収録。
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