1989年5月9日発売
三国志(六)三国志(六)
赤壁の大敗で、曹操は没落。かわって玄徳は蜀を得て、魏・呉・蜀三国の争覇はますます熾烈にーー。呉の周瑜、蜀の孔明、両智将の間には激しい謀略の闘いが演じられていた。孫権の妹弓腰姫(きゅうようき)と玄徳との政略結婚をめぐる両者両様の思惑。最後に笑う者は、孫権か、玄徳か?周瑜か、孔明か?一方、失意の曹操も、頭角を現わし始めた司馬仲達の進言のもとに、失地の回復を窺う。
三国志(七)三国志(七)
「三国志」をいろどる群雄への挽歌が流れる。武人の権化ともいうべき関羽は孤立無援の麦城に、悲痛な声を残して鬼籍に入る。また、天馬空をゆくが如き往年の白面郎曹操も。静かな落日を迎える。同じ運命は玄徳の上にも。--三国の均衡はにわかに破れた。このとき蜀は南蛮王孟獲に辺境を侵され、孔明は50万の大軍を南下させた。いわゆる七擒七放の故事はこの遠征に由来する。
三国志(八)三国志(八)
曹真をはじめ多士済々の魏に対して、蜀は、玄徳の子劉禅が暗愚の上、重臣に人を得なかった。蜀の興廃は、ただ孔明の双肩にかかっている。おのが眼の黒いうちに、孔明は魏を叩きたかった。--かくて祁山の戦野は、敵味方50万の大軍で埋まった。孔明、智略の限りを尽くせば、敵将司馬仲達にもまた練達の兵略あり。連戦7年。されど秋風悲し五丈原、孔明は星となって堕ちる。
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