1991年6月1日発売
黄金の林檎黄金の林檎
現代アメリカ女流作家ユードラ・ウェルティーの壮年期の最傑作。時は20世紀前葉、場所はアメリカ深南部ミシシッピ州モルガナの町で、愛に、芸術に、冒険に生きる男女の群像。だが彼らの目をくらます謎の黄金の林檎は神話の昔から輝き、耳に響く音楽は星座のかなでるものだった-。狭小な時と場所に生きる名もなき人びとの情熱の中に、人類の歴史と宇宙の星々にまで及ぶ壮大なイメージを展開させるウェルティー文学の真髄。
乾山乾山
兄光琳とともに多くの歴史的傑作を残した美の哲学者、尾形乾山の世界が今あざやかに甦る。元禄の京都を去り、江戸、佐野で創作にうちこむ老匠の魂はなぜこれほどまでに燃え続けたのか。没後250年を記念して書き下ろした長編時代小説。