1994年1月25日発売
星の悲劇星の悲劇
世界的に有名な新進作曲家・小早川慎介が兵庫県六甲の自宅で死体で発見された。駆けつけた捜査員はすぐに青酸による死であることを察知した。捜査が進むにつれて、被害者と大学が同窓で同じ神戸に住む野沢夫妻の存在が事件に重要な関係を持つこと、被害者が遺した楽譜の中に暗号が隠されていること、またこの事件に関連があると思われる二つの殺人事件が存在したことが判明した。期待の新進気鋭が放つ書き下ろし長編傑作ミステリー。
極道拳極道拳
成瀬は北千住に縄張りを持つ三途組の幹部。アマチュア・ボクシングの元チャンピオンだったが、ヤクザと喧嘩をして片目の視力を失い、プロボクサーへの道を断念した。だが、いじめられっ子の高校生真田誠のためにボクシングのコーチを買って出る。誠は小柄だが、反射神経がよいのと底に殺傷本能を秘めているのを発見したからだ。最近、縄張りを乗っ取ろうと黄燐会が三途組に嫌がらせを開始。ついに抗争に発展、成瀬は重傷を負う。奇しくも誠のプロ・デビュー戦の日だった-。