「僕を助けて…、僕はずっとお養父さんに抱かれてるんだ…。」少年の花のような唇から思いがけない言葉がほとばしった-。唐津の窯元で出会い、一瞬のうちに激しい恋に落ちた二人-。若き陶工、浩介と香道家元の息子、彩人。二人の一途な愛はやがて、嵐をはらんだ逃避行という道を選ばせた…。