1995年5月19日発売
時のかたみ時のかたみ
その朝、休暇を返上して警察本部に出頭したフィンチ首席警部を待っていたのは、いささか風変わりな事件だった。かつては富をほしいままにしたアストン家。その広壮な屋敷で、同じ夜に二人の人間が自然死を遂げたのだという。不自然きわまりない状況の背後に、フィンチが見いだした意外な真相とは…。鮮やかな描写を駆使して周到な謎解きを展開する、女流本格ミステリの粋。
バイバイ、エンジェルバイバイ、エンジェル
●西尾維新氏推薦ーー「比類なき精度で描かれた、孤高にして至高の探偵小説」 アパルトマンの一室で、外出用の服を身に着け、血の池の中央にうつぶせに横たわっていた女の死体には、あるべき場所に首がなかった! ラルース家をめぐり連続して起こる殺人事件。警視モガールの娘ナディアは、現象学を駆使する奇妙な日本人・矢吹駆とともに事件の謎を追う。日本の推理文壇に新しい1頁を書き加えた、笠井潔のデビュー長編。解説=巽昌章
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