1995年9月7日発売
時間のなかの子供時間のなかの子供
一瞬の隙に幼い娘が消えた-絶望の果てにバランスを失っていく妻と夫、危うい喪失感のうちに浮び上がる「もうひとつの記憶」…。倒錯的な美意識と痛烈な諷刺。イギリス文学界の奇才が、90年代の「暗黒郷」を幻想的に描く。ウィットブレッド賞受賞。
花の堤花の堤
今をときめく梨園の御曹司と、向島花街に生きる売れっ子芸妓。芸の未熟をつかれて自らを見失い、姿を消した人気役者羽村市之助。一方、彼を案ずるお良の身には向島乗っ取りを狙う陰謀の影が迫り…。明治下町を舞台に人情の機微を描く力作長篇。
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