1996年4月19日発売
針のたわむれ針のたわむれ
一緒に暮らさないか、キンケイドはそう言ってくれる。しかしアリーンは迷っていた。もちろん愛してはいるけど…そんなある日、判事一家が惨殺される事件が発生。目撃者は一人の少女。だがショックからか口がきけない。続いて第二の殺人が。手口は同じだが被害者に共通項がない。やがて彼女のもとに、殺人予告めいた詩が送りつけられてきた。なぜ、わたしに…。新シリーズ第二弾。
上院議員(上)上院議員(上)
それはオコナー上院議員にとって、再選をかけた選挙戦のさなかの出来事だった。雑誌記者である愛人が自宅アパートで殺害され、しかも自らがその第一発見者となる。死亡推定時刻、折悪しくある人物と密かに接触していたために、アリバイは成立しなかった…。弁護士を経て政界に入り、つねに前進をつづけてきた議員。事件は思いがけず、人生の綻びを浮かびあがらせることになる。
上院議員(下)上院議員(下)
毎朝、今日こそ逮捕されるという思いで目が覚める。選挙戦がいかに苛酷であろうとも、絶えず心をよぎる。彼女は本当に愛してくれていただろうか。殺人の真相を掴みたい上院議員は、やがて自分とその周囲の人間を見つめ直すことこそ避けて通れない道であると気づく。見えていなかった過去、目を背けていた現実。単なる政治家の枠を超えて理想を追い求める男を巧みに描いた物語。
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