1998年1月9日発売
冬の運動会冬の運動会
高校時代の万引事件のためエリート家庭から落ちこぼれた菊男は、ガード下の靴修理店の老夫婦のもとに入りびたっていた。そんなある日、ふとしたきっかけから、菊男は謹厳な祖父や、一流ビジネスマンの父のもうひとつの姿を知ってしまう。人間の本質と家族のあり方を追求して話題を呼んだ名作ドラマの小説化。
菊籬菊籬
「芸妓娼妓紹介業」の看板をかかげ、次々と貰い子をする父と、迎え入れる家族の葛藤、そして貰われてきた娘たちの哀しみ。複雑な家庭で共に暮した人々の人生を描いた表題作のほか、処女作「村芝居」、連作「宿毛にて」など、初期と円熟期の名品八篇を収録。宮尾文学の源流ともいうべき、ファン必読の短篇集。
風雲児 上風雲児 上
慶長15(1610)年、駿府で生れ育った伊勢山田の神主・山田仁左衛門長政は御朱印船で長崎を出港、高山国(台湾)から黄金の都シャム(タイ)のアユタヤに渡った。シャムの女性と結婚し、国王の親衛隊として頭角をあらわし、やがて日本人でありながら、シャムの王族にまで登りつめた一代の快男児・山田長政の波瀾の生涯を描く。
風雲児 下風雲児 下
シャムに渡ってアユタヤの日本人町の頭領となった山田長政は内戦の鎮圧が国王に認められて、宮廷の武将としての頂点に立った。寛永6(1629)年、リゴール国王となったが、翌年、毒薬で非業の死を遂げる。江戸時代、海を渡って異国で41年の生涯を終えた日本人山田長政の夢と冒険を描いた渾身の歴史長篇。
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