1998年11月25日発売
逆賊の汚名を被せられた会津藩主松平容保は徳川慶喜から帰国を命じられ、江戸を発った。その後、会津藩士たちが藩邸引き払いの作業を急ぐ江戸の街は、東征軍への不安から治安が悪化していった。そんな中、浅草本願寺で旧幕臣たちが彰義隊を結成し、会津藩士鮎川兵馬らもそれに加わった。士道に殉じ“義を彰す”彰義隊は、上野の山に拠って官軍に対することになる。吉川英治文学賞受賞作品。
時代は南北朝。肥前のとある浜辺に一人の男が泳ぎついた。密使だった。済州島のナミノオオは、上松浦党水軍に手を結ぼうと持ちかける。やがて両軍の後押しで、波王水軍が旗揚げされた。若き上松浦党の後継・小四郎を大将として。海を祖国を護らねばならない。熱き思いを胸に秘め、小四郎が立ちあがる。敵は、強大な元朝。そして決戦の時は、今。大海原を舞台に描かれる北方歴史ハードボイルドの会心作。
条件は名器の持ち主しかも人妻。昨日も今日も人妻を誘惑し続けるが…。良人をもちながら働く女性群が、性生活の不満をぶつけてゆく主人公・姉川は大の人妻好き。彼の性技で働く人妻たちがくり展げる狂態、痴態。
「お話はまずここらでお仕舞でしょう」と、半七老人はひと息ついた。「これに幾らかの潤色を加えると、まったく面白い小説になりそうですね」と、わたしは云った。江戸の町・風俗・生活をより深く楽しむための註・註解・地図付。正確な考証に基づく挿画。
自他ともに認める“イイ男”な将彦はある日、自宅そばの電柱にかくれていたストーカーを捕まえた。名前を立花正海という。そいつのあまりのみっともなさに同情した将彦は、彼にイイ男教育をほどこすため大学のコンパなどに連れ歩く。将彦のいうことはなんでもきく正海は、まるでペットか奴隷のようで、将彦は“ご主人様”としての愛に目覚めてしまうのだった。