1998年3月25日発売
離婚成立直前に失が失踪した!新しい恋人との結婚を夢見る妃美子は離婚届にサインさせるために夫捜しをはじめ、彼があるパチンコ店に頻繁に出入りしているとの情報を得る。さらに足取りを追ううち、パチンコ業界と警察との癒着、裏ロムによる不正、強盗事件など、裏の世界をかいま見、夫がパチンコ業界で悪事をはたらいているのではないかと疑念を抱くだ…。風変わりなパチンコ常連客たちの協力を得て、必死の捜索がはじまった。
九百年昔、宋王朝の末期、風狂皇帝・徽宗の治世-。金権腐敗の悪政に背いて梁山泊に翔け参じた義賊、豪傑、悪漢、曲者、美女、謀反人たちが繰り広げる痛快壮絶な叛乱のドラマ。『三国志』とならぶ、中国歴史文学の傑作が、鬼才の筆で現代に蘇る。
銀座のクラブに勤める萩原涼子は、行きつけのバー「ソルティ」のマスター・塩川から奇妙な誘いをうけた。ある金持ちの夫人のレズプレイの相手になってくれというのだ。謝礼につられ話に乗った涼子は、後日、偶然見た週刊誌から、相手が「伊東の妖怪」と呼ばれる政界の黒幕・土井壮司の妻・朋子だとわかった。土井は、異常な性的嗜好の持ち主で、朋子は夫に密かな殺意を。涼子が朋子と組んで土井の莫大な財産を手にしようと謀ったその時、何者からか一千万円を要求する脅迫電話が…。息をもつかせぬ緊迫感と意表をつく結末!ひさびさに官能味横溢するサスペンス珠玉作。
大晦日、夜半近く、警視庁捜査一課ただ一人の女性キャリア・大江沙織警部は部下の吉村とともに惨殺現場に到着した。血まみれの凄惨な女性の死体、その右腕に抱かれるように置かれた黒塗りの西洋人形-それは、十一月末より都内で起きている四件目の連続殺人と思われた。さらに第一発見者は、完璧にアリバイのある十代の少年少女だった。心に傷を持つ刑事・大江が暴き出す現代日本の家庭の崩壊と狂気の温床とは?高価なビスクドールがなぜすべての現場に?その持ち主は誰か?人間の心の暗部を鋭く抉る著者会心の書下ろし、サイコ・ミステリー渾身作。