1998年8月20日発売
陋巷に在り(9)陋巷に在り(9)
数々の恐怖と苦労の試練のはてに、子蓉のもとにたどりついた顔回。生命力を蝕む冥界からの一刻も早い脱出が必要だ!冥界の掟に反した、三人そろっての帰還にあくまで固執する顔回に、子蓉は黄泉を欺くための奇想天外な方策を提案する。…。中島敦記念賞受賞。
狂気の父を敬え狂気の父を敬え
この世の良識と教養を嗤い、血をわけた子を子と思わぬ、わが父、織田信長-。かくも大きな父に認められかくも大きな存在を越えようと、次男、信雄はひとり煩悶し、ひそかに伊賀忍びに戦いを挑み、初めて心を許せる大人に出会った。その名は明智光秀-。父と子であることの狂気と病、血と血が斬り結ぶ、相剋のドラマ。
明日は明日のカキクケコ明日は明日のカキクケコ
希望をもって生きてれば、仕事も恋もなんとかなるさ。明日は明日の風が吹く!夢と不安に揺れながら、目指すはコピーライター。がむしゃら地方出身者、温子の熱い青春。
牙のある時間牙のある時間
北海道の小さな町に移住したイラストレーター夫妻が、隠遁した謎の農場主に出会った時、何かが動き始めた。退廃と官能の嵐のなかで暴力と死が姿を現わす。森のむこうから死滅したはずの娘の叫びが聞こえてくる。満月の夜にいったい何が起こったのか。二重視点で描く斬新な長篇ミステリ。
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