小説むすび | 1998年8月31日発売

1998年8月31日発売

嘘の裏側嘘の裏側

女はバークの手を借りたがっていた。彼女の名はボンディー。職業はヌードダンサーだ。しかし、ダンサーとはいっても、彼女が踊るのは酒場のステージではない。場所は高級アパートメントの一室。そこには、ハイテク装置を駆使した専用ステージが配置されている。観客はただひとり、向かいのビルの窓から彼女のプレイを覗き見る、変態野郎だけだ。ボンディーの依頼は、その変態野郎に一泡吹かせてやることだった。男はボンディーのプレイをひとり愉しんでいるのではなく、友人と一緒に眺めながら、嘲笑っていたというのだ。やつに復讐してやりたいの-それがボンディーの願いだった。バークはファミリイとともにボンディーの背景を調べはじめる。やがて彼女の背後に、オレンジ色の目の女ボディーガードを従えた、謎の弁護士カイトの存在が浮かび上がる。ボンディーはカイトがバークに放った餌に過ぎなかったのだ。やがてカイトは、莫大な金を積み、バークにある「調査」を依頼するが…現代社会に巣喰う唾棄すべき悪をアウトロー探偵バークが断つ、シリーズ堂々の第九弾。

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