2001年10月18日発売
おろしゃ小僧常吉おろしゃ小僧常吉
富沢町の呉服織物問屋『大黒屋』に押し入った鳶沢の文吉らは、千五百両の大金を盗み逃走した。その一味である初老の盗賊・半助は、追っ手から逃れ、かつての恩人の息子を尋ねて三浦郡へやってきた。そこには、かつての自分の仇討ちの為に命を落とした、友三に瓜二つの息子・常吉の姿があった。半助は、自らの素性を打ち明け、常吉に盗賊の仕事を手伝うよう勧めるが、常吉が選んだ職は意外にも貸本屋稼業だったー。やがて、半助の身に危機が迫っているのを知った常吉は…。著者渾身の書き下ろし時代長篇。
くくり姫くくり姫
十一歳でありながら、実父から性的虐待を受け続けていた坂本綾香は、ある日とうとう父を殺してしまう…。公園で呆然とする綾香の前に現れたのは、民俗学に詳しい大学生シンジだった。父の死体を日本書紀に登場する死の女神ー菊理姫ーに捧げたシンジに連れられて、連続殺人と頻出するUFOに彩られた、綾香の旅がはじまる…。果たして綾香は、おぞましき旅路から生還することができるのだろうか。日常から逸脱する岐路に立った少女の恐怖を、鮮やかな筆致で描くロードムービーホラー。
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