2003年5月13日発売
黒白(上巻)〔新装版〕黒白(上巻)〔新装版〕
祖父の代から目黒に道場を構えていた小野派一刀流の剣客・波切八郎は、御前試合の決勝で敗れた秋山小兵衛に真剣勝負を挑み、小兵衛は二年後の勝負を約した。それを待つ身でありながら八郎は、辻斬り魔に堕ちた門弟に自首を促すことができずに成敗してしまう。道場を出奔し浪々の身となった八郎は、想いを通じた座敷女中のお信にそそのかされるまま、お信の敵、高木勘蔵を討つ。
剣客商売 黒白 下剣客商売 黒白 下
真剣勝負のその日、波切八郎はついに姿を現わさなかった。しかし秋山小兵衛はなぜか八郎を憎めない。一流の剣客が約束を違えるとはよほどの事がその身を襲ったからであり、実際、道場出奔後、八郎の運命は激烈に転変し、見えない勢力に操られ人斬りを重ねる日々であった。対照的な生き方をとる二人は、互いへの想いを断てぬまま思いがけぬ所で…。「剣客商売」ファン必読の番外編。
剣客商売 ないしょ ないしょ剣客商売 ないしょ ないしょ
越後、新発田の剣客・神谷弥十郎の道場で下女として働いていたお福は、主人が暗殺されたため、下男の五平と一緒に江戸へ出る。が、新しい主人の御家人・三浦平四郎も、そして五平も、神谷を殺した無頼浪人の凶刃に倒れる。三浦に手裏剣の手ほどきを受けていたお福は、三浦の碁敵・秋山小兵衛の助太刀をえて、見事、仇を討ち果たす。数寄な運命を背負った女の波瀾にとんだ成長の物語。
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