2005年6月11日発売
長い時間をかけた人間の経験長い時間をかけた人間の経験
八月九日にすでに壊された「私」。死と共存する「私」は古希を目前にして遍路の旅に出る。「私」の半生とは一体何であったのか…。生の意味を問う表題作のほか、一九四五年七月世界最初の核実験が行なわれた場所・ニューメキシコ州トリニティ。グランド・ゼロの地点に立ち「人間の原点」を見た著者の苦渋に満ちた想いを刻す「トリニティからトリニティへ」を併録。野間文芸賞受賞。
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予言者、野坂昭如の東京昨日今日明日。うつつか幻か、郊外の小さな公園のベンチに坐る場所柄につかわしくない粧いの女、その数奇な身の上話に耳をかたむける、これもまた身をもてあまし気味の私。時は春。東京にはさまざまな世間があるのだ。「家庭篇」から始まり告白的「私篇」、そして巨大都市・東京の行末を暗示する「山椒媼」まで饒舌かつ猛スピードで語られる14の断章。 東京小説 家庭篇 東京小説 純愛篇 東京小説 慈母篇 東京小説 友情篇 東京小説 ゼロ世代篇 東京小説 ぼくの町篇 東京小説 相姦篇 東京小説 尉と姥篇 東京小説 隅田川篇 東京小説 血縁篇 東京小説 ルーツ篇 東京小説 夢の島篇 東京小説 私篇 山椒媼
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