2006年10月1日発売
転生 transmigration転生 transmigration
フリーライターの深沢岬は、仕事の依頼で待ち合わせたホテルのロビーで、ベビーカーに乗った赤ん坊を目の前にしていた。「その子はあなの娘だ。引き取ってもらいたい」。岬にかかってきた電話の主は、最初から赤ん坊を渡すつもりで依頼者を装い、岬を呼び出したのだった。身に覚えのない岬は激高するが、それがまさか前年、報酬欲しさに違法だと知りつつ提供した自分の卵子から生まれた子だったとは…。第一回小学館文庫小説賞を受賞した『感染』に続く待望の医療ミステリー第二作がいよいよ登場。
道長の冒険道長の冒険
平安京に異変が起きた。ものみな凍りつき、春が来ない。頼みの楽士・真比呂は、根の国の主・無明王に連れ去られたままだ。愛すべき虎猫の化身・寅麿を従え、青鹿毛の名馬に跨り、名笛・小水龍を携えて、若き藤原道長は海を渡るー京の民を救うため。物の怪どもと戦うため。途中雷神の子らや赤目の美猫・紅眼児が加わり、妖魔との死闘は続く。大好評『平安妖異伝』に続く痛快長編。
鑑定師右近邪剣狩り鑑定師右近邪剣狩り
池ノ端七軒町の長屋に住む嶋右近は、伝説的名刀匠・左文字の末裔として生まれ、その技術を仕込まれる一方で、剣技の習得にも才を見せた。いまや鑑定師として名を馳せていた右近はある日、浅草寺の近くで薄汚い老爺から古錆びた一本を買い求め、それが大業物・孫六兼元であることを知る。折しも江戸の町では噂の盗賊・稲葉小僧が世情を騒がせ、残虐な連続殺人が起きるが、その裏には妖刀村正をめぐる秘密が隠されていた。仇敵との最後の戦いに右近の剛剣が唸りを上げる。
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