2007年11月30日発売
ほしのはじまり --決定版 星新一ショートショートーーほしのはじまり --決定版 星新一ショートショートーー
星新一というひとは、どれほど遠くをみていたのだろうーー彼に見いだされ作家となった新井素子が、思いの丈をこめて編んだベスト短編集。星氏の単行本初収録エッセイ18本も読み逃せない。
わたしはここにいる、と呟く。わたしはここにいる、と呟く。
何度も、何度も、この胸にこみ上げてくる本当の“わたし”をあなたに伝えたかった。-もっと探して。一生懸命に探して。自分の奥底で眠っていた感情が、うつくしく、しなやかに、呼び覚まされる珠玉の物語。
小説尾形亀之助小説尾形亀之助
19世紀最後の年に東北の片田舎の大造り酒屋に生まれ、東京でアヴァンギャルド美術・詩作運動の潮流にもまれ、尾羽打ち枯らして帰郷。自我を捨て、あまりに作為のない奇妙な詩をめざし、詩集『障子のある家』を遺して太平洋戦争のさなかに衰滅死した、ある放蕩無頼な詩人の評伝小説。
華闇の褥華闇の褥
両親の死により一億の借金を背負わされた高校生の悠也は、元ヤクザの闇金屋、剣持が経営する高級クラブで働くことに…。そこはお忍びで訪れる富裕な客相手に男娼たちが甘美な一夜を提供する、現代の遊郭。自分をこんな世界に堕とし淫らな身体に仕込んだ剣持への憎しみを胸に、やがて悠也は店のナンバーワンとなっていく。そんな折、剣持のかつての弟分のヤクザ、笹川が店に現れ…。
あふれる愛をそそいであふれる愛をそそいで
亡き父と母の思い出のつまった…幸せな時間の象徴であった睡蓮鉢。生活のため仕方なくその鉢を売った青年、蓮は、美術商の店先で偶然にも鉢と再会する。そして鉢を買ったのは若き資産家、谷島。まるで運命のように出会った二人。もっともっと愛を…そそいでほしい。谷島を強く求めてしまう自分を持て余す蓮。だが、彼が身分を偽っていたことを知った夜、蓮は深く傷ついて…。
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