2007年6月11日発売
あおい〔小学館文庫〕あおい〔小学館文庫〕
二七才、スナック勤務のあたしは、おなかに「俺の国」と称した変な地図を彫っている三才年下のダメ学生・カザマ君と四か月前から同棲している。ある日、あたしは妊娠していることに気付き、なぜか長野のペンションで泊り込みバイトを始めることに。しかし、バイト初日、早くも脱走を図り、深夜、山の中で途方に暮れて道の真ん中で寝転んでしまう。その時、あたしの目に途方もなく美しい、あるものが飛び込んでくるー。表題作を含む三編を収録した、二五万部突破「さくら」著者の清冽なデビュー作。
口中医桂助事件帖 すみれ便り〔小学館文庫〕口中医桂助事件帖 すみれ便り〔小学館文庫〕
永久歯が生えてこないという娘おてるを診ることになった桂助。彼女は、桂助とともに長崎で学んだ斎藤久善の患者で、その見たては間違いなかった。斎藤のところには患者が多数詰めかけ、“いしゃ・は・くち”は閑散としていた。桂助はその前に、亡くなった恋人・彩花が、奇しくもおてると同じ病気だったことを知り、衝撃を受けていた。そこに、同心の友田からの依頼で、傷のない死体を診た桂助は、すみれの花の汁がついていたことを見つけ、その真相に迫っていくのだが…。新たに入れ歯師が仲間に加わることになる、人気シリーズ第五弾。
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