2008年10月15日発売
検索から、監視が始まる。 漫画週刊誌「モーニング」で連載された伊坂作品 最長1200枚 岡本猛はいきなり現われ脅す。「勇気はあるか?」 五反田正臣は警告する。「見て見ぬふりも勇気だ」 渡辺拓海は言う。「勇気は実家に忘れてきました」 大石倉之助は訝る。「ちょっと異常な気がします」 井坂好太郎は嘯く。「人生は要約できねえんだよ」 渡辺佳代子は怒る。「善悪なんて、見る角度次第」 永嶋丈は語る。「本当の英雄になってみたかった」
美袋学園と千文字薬科大学を巻きこんだ妖怪にまつわる戦いは趣を大きく変えて正体不明の男、龍造寺を語り手、そして主人公として綴られてゆく。小夜子たち無鬼派の味方か、未緒たち有鬼派に与する者なのか?また“渾沌王”とはいかなる鬼神か?怪しすぎる、いい加減男が妖怪伝奇世界を激しくゆさぶる。
噂に聞いていた女剣士が洋之進の町道場にもやってきた。六尺ばかりの長身だが、髪を束ねて垂らした美しいその女の名は冴木澄香。江戸中の剣術道場に出没しているという。一方の洋之進だが実は剣術は大の苦手。やむなく気の進まない立ち会いをするが…、彼の毎日は一変していく。
鏡の向こうに足を踏み入れた途端、チェス盤のような空間に入り込むーー『鏡の国のアリス』の世界を思わせる「アリス・ミラー城」。ここに集まった探偵たちが、チェスの駒のように次々と殺されていく。誰が、なぜ、どうやって? 全てが信じられなくなる恐怖を超えられるのは……。古典名作に挑むミステリ。(講談社文庫) あなたはチェスの駒になるか?プレイヤーになるか? 「著者の個性的な創作姿勢とこれからの活躍から、既に目が離せなくなっている」--千街晶之 鏡の向こうに足を踏み入れた途端、チェス盤のような空間に入り込むーー『鏡の国のアリス』の世界を思わせる「アリス・ミラー城」。ここに集まった探偵たちが、チェスの駒のように次々と殺されていく。誰が、なぜ、どうやって?全てが信じられなくなる恐怖を超えられるのは……。古典名作に挑むミステリ。
夏の館と冬の館に強制的に集められた男女に「主催者」は命じる。「今から起きる殺人事件の犯人を当てよ」。被害者は彼らの中から選ばれていき、しかも、もう一つの館より早く犯人を当てなければならない。不正解の代償は館に残る全員の「死」-。矢野龍王、待望の文庫初登場!第三十回メフィスト賞受賞作品。
幻の名作「あわせ鏡に飛び込んで」をはじめ、瞬間接着剤で男をつなぎとめようとする女が出てくる「あなたをはなさない」、全篇、悩み相談の手紙だけで構成されたクライムミステリー「書かれなかった手紙」など、選りすぐりの10篇を収録。精緻に仕掛けられた“おとしあな”の恐怖と快感。
本所入江町の柿長屋に住み込んだ若い浪人孫谷兵六。夜襲をかけられ、町人ばかりの長屋は大騒ぎとなる。兵六には藩の剣術試合で勝った古井虎之助に逆恨みされ、一家を惨殺された過去があった。長屋の住人たちに癒される兵六に、腕を見込んだ岡っ引の岩吉が近づく。人情が沁みる新シリーズ開幕。
熊野三山(本宮・速玉・那智)の謎と、故郷を捨てた女の無念と再生! 人には言えないある理由から、故郷・熊野を捨てた26歳の薬剤師・神山禮子(みわやまれいこ)。何かに衝き動かされるように参加した熊野旅行で、彼女は……。後鳥羽上皇たちは、なぜ苦行の熊野詣でを繰り返したのか? 牛王宝印にかけられた呪と、八咫烏の正体とは? 崇が神話の本質を暴くとき、禮子の真実が溶け出していく。 告白 霜月一日 熊野本宮大社 独白 同月二日 熊野速玉大社 独白 同月同日 熊野那智大社 告白
立て篭もり無理心中、女性警察官殺し、中学生乱射事件。いずれも凶器となったのは、同じ型のマグナム銃だった。愛崎署で銃器薬物対策係に所属する佐倉は、潜入捜査官となって銃の密売経路を追う。頼れるのは、うだつのあがらない極道、跡見ただ一人ー。不器用に信条を貫く男の姿を描いた警察小説の感動作。
「人を殺して来たの」と、美樹の部屋に訪ねてきた同級生雪乃は妊娠していることを理由に、ずるずる居続ける。殺人者を匿まっている秘密を、美樹は別れたばかりの不倫相手の妻暁子に知られてしまう。身体も環境も大きく変わるアラウンド・フォーティーの女性たち。その心理が思わぬ事態を引き起こす傑作サスペンス。
冥界への入り口に咲くというあやめの名を持つスナックで同級生との再会を待ち望む男。酒宴のために仕入れた鰈を詰めたアイスボックスを抱えたまま地下鉄から降りることのできない男。横たわる妹のひかがみに触れた手が噛み千切られる妄念に陶然となる男。妖しく絡み合う三つの物語。木山捷平文学賞受賞作。
「週に3度、他の男とセックスすることを習慣にして」いる主婦・麻美。彼女の不倫相手が、次々と身体全体に瘤のようなものを作って原因不明の死を遂げる。彼女自身の肉体にも異変が起こる。女同士の憎悪や嫉妬、母娘で繰り返される愛憎劇。一見幸せな主婦の誰にも言えない秘密とは……。メフィスト賞受賞作。(講談社文庫) 謎の奇病に秘められたリアルで恐い女の悪意 「週に3度、他の男とセックスすることを習慣にして」いる主婦・麻美。彼女の不倫相手が、次々と身体全体に瘤のようなものを作って原因不明の死を遂げる。彼女自身の肉体にも異変が起こる。女同士の憎悪や嫉妬、母娘で繰り返される愛憎劇。一見幸せな主婦の誰にも言えない秘密とは……。〈解説・豊崎由美〉 1章 2章 3章
二世紀末、中国後漢末期、政治は腐敗し、黄巾賊が各地にはびこって、民衆は苦しんでいた。青年劉備は、同志関羽、張飛と桃園で義盟を結び、世を救うことを誓う。ここに百年に亘る治乱興亡の壮大なドラマの幕が開く。吉川英治の名著『三国志』本編のみをまとめた新装版。「桃園の巻」「群星の巻」収録。
黄巾の乱から十年、天下の形勢は大きく変わり、曹操が抜きんでた存在となっていた。劉備は関羽、張飛を擁するものの今は小沛の城を守るのみ。しかし、諸侯の間に日増しに高まる打倒曹操の声に、劉備も謀議の仲間に加わる。吉川英治の名著『三国志』本編のみをまとめた新装版。「草莽の巻」「臣道の巻」収録。
劉備は三顧の礼をもって孔明を迎え入れ、天下人として開眼するが、曹操の追撃の手は一向に緩まない。国力を拡充させていた呉の孫権に、檄を飛ばす曹操。孫権を説き伏せる孔明。かくて、赤壁での会戦へと時は流れていく。吉川英治の名著『三国志』本編のみをまとめた新装版。「孔明の巻」「赤壁の巻」収録。
赤壁の戦いで、曹操は大敗。劉備は蜀を得て、魏・呉・蜀三国の争いは、ますます激しくなり、呉の周瑜、蜀の孔明、両知将の謀略の戦いが演じられる。一方、頭角を現し始める司馬仲達の進言で、曹操も失地回復を窮う。吉川英治の名著『三国志』本編のみをまとめた新装版。「望蜀の巻」「図南の巻」収録。
関羽、孤立無援の中で鬼籍に。続いて曹操、劉備も命運尽きる。三国の均衡は破れ、蜀の興廃は、ただ孔明の双肩にかかっていた。孔明、仲達、連戦七年、ついに孔明も五丈原で星となる。吉川英治の名著『三国志』本編のみをまとめた新装版。「出師の巻」「五丈原の巻」収録。
死線の蒼×堕落三昧×害悪細菌 戯言遣い絶体絶命! 二日目(2) 感染犯罪 二日目(3) 偽善者日記 二日目(4) 死願症 二日目(5) 首輪物語 二日目(6) たったひとつの冴えないやりかた 後日談 負け犬達の沈黙