2011年7月22日発売
時は清教徒革命から王政復古へいたる動乱期、 幽閉された伯父のもとへ、ひとりの若者が馬を駆るー ジョージ・エリオット14歳の筆になる、未完の歴史ロマンス。 作者のマリアン・エヴァンズ(1819-80)はのちに男性名のペンネームを用いて作家となり、小説(『サイラス・マーナー』『ミドルマーチ』など)、エッセイ・評論を執筆。「ジョージ・エリオット」という名はイギリス文学史に深く刻まれた。 本書では、第一部で『エドワード・ネヴィル』のテクストにC・アレグザンダー、J・マクマスター教授らによる詳細な解説を付した「ジュヴェニリア出版」版(オーストラリア)の翻訳を、第二部では『エドワード・ネヴィル』の主要登場人物のひとりヘンリー・マーテンと彼が生きた清教徒革命の時代、舞台となった場所などを詳しく紹介。大作家となる以前のひとりの少女の想像力と創作の過程を追う。 はじめに 第一部 『エドワード・ネヴィル』/マリアン・エヴァンズ著 ジュリエット・マクマスター他 編 はしがき ジュリエット・マクマスター 本文についての覚書 ボニー・ヘロン/タニア・スミス 『エドワード・ネヴィル』 マリアン・エヴァンズ(ジョージ・エリオット) 注解 ジュリエット・マクマスター 解説 ジュリエット・マクマスター 史的事実についての後記 タニア・スミス 引用文献および参考文献 第二部 『エドワード・ネヴィル』をめぐって/ 樋口陽子 著 第一章 『エドワード・ネヴィル』について 一 作者/二 未完の歴史ロマンス/三 ジュヴェニリア出版 第二章 副主人公ヘンリー・マーテン 一 親族/二 ヘンリー・マーテンと清教徒革命 第三章 ゆかりの地を訪ねて 一 チェプストウ教区教会とチェプストウ博物館 二 チェプストウ城とティンタン修道院/三 ピアスフィールド 四 ハンティンドン博物館/五 ケンブリッジ大学シドニー・サセックス・コレジ 参考書目 あとがき 年表