2012年11月22日発売
私立天空高校の校舎屋上から女生徒が飛び降り自殺をした。所持品は数千円と奇妙な鏡。騒然となる中、平凡な生徒・白鷹黒彦は、なぜか探偵部部長・夢野姫子に目を付けられ、事件を調査するはめに。風変わりな少女たちが集う探偵部、執拗に指導を繰り返す生徒会、裏サイトを管理する電子工作部…三つどもえの思惑が交錯する中、黒彦たちは恐ろしい殺人の連鎖にまきこまれてゆくー!?黒彦と美少女・果菜の推理劇、再び。
26歳の高校教師・美樹は担任することになった生徒の澄美を見て嫌な予感を覚える。かつて童貞高校生だった頃に特殊な性の手ほどきをしてくれた志保先生と同じ“匂い”を澄美が持っていたからだ。絶対に手を出してはいけないと思いつつも志保先生によって育まれた美樹の性癖は徐々に覚醒する。ついには澄美に接近するが、彼女は美樹の想像を遙かに超える女だった…。シリーズ史上“最強”ともいえる奴隷が登場する第7弾。
たとえその顔にメスを入れても、シシドにはつかみたい“ナニカ”があった。だが思い切った手術の末に、彼がつかんだモノとは…。1950年代、日活。石原裕次郎、小林旭、赤木圭一郎らが銀幕で活躍する中、デビューはしたものの下積みの日々を送るニューフェイス第1期生の宍戸錠。果たして自分はスターになれるのか?昭和を代表するアクション俳優が、若き頃の苦闘を大胆な文章で振り返った青春小説の傑作。
火事を知らせる半鐘が鳴り響く中、「百眼」と呼ばれる顔半分を覆う仮面を付けた盗賊が両替商を襲った。火盗改与力の雲井竜之介は、「赤猫」(放火)にもかかわらず延焼を避けていたことから、火事騒ぎに乗じた押し込みと睨む。間違いなく「百眼一味」の手口だった。しかし剛剣の遣い手に八丁堀同心が襲われ、公然と牙を剥く賊に町奉行所は戦意を喪失、竜之介ら火盗改と密偵たちが、一味へと迫る!書き下ろしシリーズ第4弾。
散歩中に拾った、自分と同じ機種の携帯電話。その携帯に届いたメールに何の気なしに返信した私は、返ってきた温かいメールに励まされ、やがて毎日やりとりを始めるー(「空を待つ」)。我々は足が炎上している男の噂話ばかりしていた。ある日、銭湯にその男が現れてー(「炎上する君」)。何かにとらわれ動けなくなってしまった私たちに訪れる、小さいけれど大きな変化。奔放な想像力がつむぎだす愛らしい物語。
多摩川で全裸女性の遺棄死体が発見された。時を同じくして元警視監・浜本邸の池の鯉が斬殺され、傍らには“今度はおまえたちを殺す”との脅迫状が。護衛を命じられた特捜刑事・香月功は、浜本夫妻と共に「立山黒部バスツアー」に同行するが、その途上で男性客が刺殺される。その後もツアー参加者が次々と殺されていき…。恐るべき連続殺人の真相とは?そして池の鯉に秘められた謎とは!?絶好調警察小説シリーズ第12弾。
天然女子高生と気弱なストーカーが繰り返す、週に一度の奇天烈な逢瀬の行き着く先はー?(「金曜のバカ」)「また、星が降る夜に逢えたらいいね」-流星雨の夜に出会った少女が残した言葉が、今胸によみがえる。(「星とミルクティー」)不器用だけど一途な思いを抱えた“バカ”たちが繰り広げる、愛と青春の日々。何かを好きになった時のときめきと胸の高鳴りに満ちた、ほっこりキュートな傑作短編集。
もじゃもじゃ頭にぼんやりした姿。だがひとたび事件が起これば誰よりも鋭く謎を解き、犯人の心に潜む哀しみを見抜く、心優しき名探偵。横溝正史が生んだ日本を代表する探偵が現代作家の手でいま、甦る!金田一耕助に正面から挑んだ快作から、ある事件の「その後」の姿を描いたパラレル作、近田一耕助や金田耕一・錦田一コンビ、金・田・一トリオが活躍する変奏作まで。趣向を凝らした豪華オマージュ競演。
昭和10年、9月。上野の下町から児童30名が忽然と姿を消し、翌々日遺体となって発見されたーー! 魔都を跳梁する謎の笛吹き男の仕業なのか? 美貌の天才・朱雀十五が謎に挑む、シリーズ第2弾!
江戸時代初期、備前岡山城下の風呂屋・和気湯に、天女のような湯女がいた。名はお藤。その美貌と諸芸は群を抜き、なぜ下世話な風呂屋にいるのかという人々の疑問はもっともなことだった。だが、お藤はけっして身の上を語ろうとはしない。元藩主のご落胤とも朝鮮王族の血をひくとも囁かれるお藤は、いったい何者なのかー。妖しき湯女は、夜ごと男の伽をしながら、寝物語に不可思議な話をはじめるのだった。
江戸を揺るがす盗賊集団「幻一味」。だが、一味の面々は、自分たちを仕込み、操る男が誰かを知らないー。怪僧、高野長英、シーボルト、謎の画、もうひとつの盗賊集団「鬼火」-。時代小説界の俊英が、研ぎ澄まされた文体で描き切った「悪党」どもの饗宴。
お江戸の町に朝顔の毒がばらまかれたー。怨霊によるバイオテロ勃発。無辜の民を守るため決戦に選ばれしは、美貌のマザコン剣士、その母親の生き霊、怨霊となった吉宗の亡母、隠密、それに、象!?誰もが誰かを守っている。命を賭けた壮絶なバトルが今、始まるー。第24回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作。